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市民目線でみる公共備蓄


公共備蓄

自治体『『防災対策見直す』_北海道沖M9級地震_30年内7〜40%

市町村の重責

 災害対策は市町村ごとに行われることが一般的にであり、災害対策基本法も都道府県・市町村を区切りとして地域防災計画を策定するよう求めています。

 各市町村が地域防災計画を策定し、それに基づいて策を講じています。
 費用は原則として市町村が負担し、激甚災害に指定された場合に限り国から特別な財政援助が受けられます。

 市町村長には避難指示などの警戒区域設定権や防災訓練義務など権利と義務が与えられています。
 その課せられた重責を果たすために、公共備蓄が必要になります。


内閣府:中央防災会議
内閣府:内閣府防災担当
内閣府:指定行政機関
内閣府:指定地方行政機関
内閣府:指定公共機関
日本経済新聞:自治体『防災対策見直す』 北海道沖M9級地震 30年内7〜40% (2017年12月20日)



公助と共助

 都道府県や市町村が住民や在勤在学者を守る取り組みを公助とするならば、その行政を行政が助け合うことを共助と言います。

 一自治体ができる公助には限界があります。
 税の適正利用を考えた場合、災害備蓄を増やすよりも傷んだ道路を補修する方が優先されても仕方ありません。

 10万食の備蓄を増やすより、10万食を共助として支援を受けられる体制を作る方が経済的です。

 備蓄はそれほど不経済なのでしょうか。
 簡単な試算をして理解を深めてみたいと思います。


読売新聞:備蓄量 不十分 食糧・医薬品 『被災後に不足』 (2011年5月16日)
読売新聞:災害用非常食の備蓄量、膨らむ目標に自治体苦慮 福岡 (2017年8月29日)
Yahoo!ニュース:7年目の3.11 防災備蓄食品を「食べずに捨てる」から「おいしく食べる」で食品ロスを減らす取り組み (2018年3月11日)
内閣府:自治体における備蓄, 特集 災害の備え、何をしていますか, 平成22年度広報誌『ぼうさい』9月号



多くの市民を守る苦労

 市町村が備蓄する食料を『現物』で保管するには相応のコストがかかります。

 10万人分の白飯をアルファ米で備蓄する場合、50食で11,000円(税別)なので2,000セットで2,200万円です。3日分=9食なら1億9,800万円です。
 消費期限は約5年なので5分の1ずつ毎年入替するなら毎年18万食≒4,000万円の調達費がかかります。
 人口10万人都市は大阪府泉佐野市や池田市などが該当します。

 市町村が備蓄しなければならないのは食料だけではありません。
 毛布やオムツなどの生活、給水車、消火器なども備蓄します。
 災害対策本部の無線機やテントも災害備蓄ですし、土嚢やボートなど水害の際にしか使われない物も備蓄されています。

 在住・在勤・在学者を中心に、たまたま配送に来ていた業者、滞在中の旅行者、対外試合に来ていた学生など非常事態に巻き込まれる人数は想定が難しく、備蓄量についても市民と行政が話し合って充実させていく必要があります。



平時の炊き出しイベントを市役所へ企画・提案しませんか?


読売新聞:備蓄 民間の提供頼み 現物 自治体に重荷 本紙調査 (2016年6月8日)
総務省行政評価局:災害時に必要な物資の備蓄に関する行政評価・監視 結果報告書
Amazon:尾西食品 アルファ米炊き出しセット 白飯50食分 6.15kg





方針でみる公共備蓄の事例

人口10万人都市の例

 大阪府池田市では府と市で1:1を基本とした役割分担の下、食料は避難所避難者数×3食×120%のアルファ米や乾パンを備蓄するとしています(地域防災計画)。
 他にも高齢者用食、育児用調製粉乳、哺乳瓶、オムツ、毛布、トイレ、トイレットペーパー、生理用品、マスクなども標準量(数値目標)を決めて備蓄するようです。

 避難者数を何人にするか不明ですが、被害想定の項(P13)では地震で8,101人の避難生活者を想定しています。
 この数字が基準であれば備蓄食は8,101人×3食×120%≒30,000食、50食アルファ米で600セット、660万円分です。

 備蓄の基準人数は『避難所避難者数』(P52参照)を基準としていますが、緊急物資の供給の項(P132参照)では食料給与の対象者として『避難所に受入れられた者』『住家の被害が全・半壊(焼)であって炊事のできない者』『旅館やホテルの宿泊人』にまで広がっているため、国などからの緊急物資が届けば被災者全体に食料が行きわたる計画のようです。

 池田市地域防災計画の48ページには『在宅避難への誘導』という言葉が出て来ます。同131ページの『緊急物資の供給』の項では在宅避難者に対し『物資等が供給されるよう努める』と書かれており、努力目標と位置付けられています。

 このような地域防災計画を熟読することで、我が家の備蓄はどうあるべきかが見えてきます。


池田市:池田市地域防災計画



人口20万人都市の例

 先述の池田市の隣にある兵庫県伊丹市は人口約20万人、約82,000世帯が暮らす空港や自衛隊が立地する街です。

 阪神淡路大震災(1995年)で生じた被害は死者23人、負傷者2,716人、住家被害28,745棟、官公庁舎被害82棟、病院は全壊3棟と半壊5棟を含む61棟が被害を受けました。通行止めも283箇所発生し市内は混乱しました。
 それに基づく地震被害想定(P18参照)は死者520人、負傷者4,264人、全壊6,078、要救助現場2,026箇所、避難者15,195人、避難所開設80箇所を想定しています。

 ところでこの数値、正しいと思いますか。負傷者数などは阪神淡路大震災のデータから人口比率だけで算出したと記載されていましたが、人口構成は当時と大きく異なり、特に高齢化率は2倍以上の数値となっています。

 私的な見解ですが、要支援者名簿も無かった1995年を基準にすると、高齢者が増えた現在とのギャップは広がることが推察でき、また住み慣れた築年数の長い家に住んでいるのも高齢者の方が多いことから、1.5万人は過小評価であると考えます。仮に高齢者の1割が避難すると5千人の枠が埋まり、残るは1万席を15万人の65歳未満が争奪する事になります。

国勢調査 総数 5歳未満  65歳以上 75歳以上
1995年 188,431人 10,640人
(5.6%)
19,587人
(10.4%)
7,466人
(4.0%)
2015年 196,883人 8,902人
(4.5%)
47,286人
(24.0%)
21,249人
(10.8%)

 避難者を15,000人と想定したため、毛布やトイレも15,000人分を目標値として備蓄する計画になっています。

 食糧備蓄(P71参照)は被災想定人口15,000人に対し1日3食×3日分、伊丹市の備蓄量は1日分であり残る2日は協定等による調達で対処するとしています。
 すなわち15,000×3食=45,000食が市の備蓄、市民の22.5%(4.5万人)が被災し避難所へ行くと1回で食べ尽くします。
 市の啓発活動として各家庭や事業所で『最低3日間〜1週間分の食料の備蓄』を求めています。

 避難所での炊き出しは『日赤奉仕団、自治会等』の協力を得るとしていますが、全避難所に奉仕団が来ることは期待できないため、現実的には自治会等が炊き出しをできる体制になっていなければ食事にありつけない事になります。

 避難所の備蓄は顕著な数量不足が起き、炊き出しを担う自治会が『高齢者優先』などと言い始めてしまった場合には、復旧作業で汗を流してくれる若者は地元の留まらず流出、被災地の復興に暗雲が立ち込めることになります。


伊丹市:伊丹市地域防災計画・伊丹市水防計画
伊丹市:危機管理室
伊丹市:伊丹市の防災
日本赤十字社兵庫県支部:地域赤十字奉仕団
兵庫県:平成7年国勢調査 市区町・町丁字別人口(世帯、5歳階級)神戸・阪神南・阪神北・東播磨・北播磨
e-Stat:平成27年国勢調査 兵庫県 人口等基本集計(男女・年齢・配偶関係,世帯の構成,住居の状態など)
消防庁:阪神・淡路大震災の記録2, ぎょうせい: 1996

※.地域防災計画が策定されホームページで公開されています。全文一括ダウンロードができないので、キーワード検索をする際には8回、別々に実施しなければなりません。600ページ以上あるので仕方ありませんが。



県民を守る

 三重県では『緊急物資』『備蓄物資』『調達物資』を定義し、市町村の備蓄が機能不全となった際に県として補完はするが、その方法は流通備蓄を基本とすると指針(p9)で述べています。

 他の自治体でも流通備蓄から調達する旨が記されており、その協定の締結力や事業者の供給能力を評価する指標は見る事がありません。

 三重県では各市町村が備蓄をすることを前提としながらも、県としての『セーフティネット』を明示し、とくに海岸線が長い県ゆえに相当な算段があるものと思われます。


 過去の災害ではコンビニのオニギリ工場が停電し一時的に出荷が停止する時間帯があったと聞いたことがあります。
 行政が発電機や給水車を手当てすることまで明記した協定を締結していれば、1つの工場から何万食もの食料が調達できたであろうところを、残念な結果になっていました。

 東日本大震災の被災地である岩手県を視察した際に、三重県にも関係ありそうな話を聞きました。
 津波が来れば日本国民は『東北=仙台』を想像し宮城に支援が集中、福島は東電の発電所があるため経産省や東電の支援が手厚い、青森は八戸に津波が到達するため県民は八戸を見る、そうなると岩手は孤立するという想定をした上で災害対策を講じていたそうです。
 三重県を批判したり見下したりするする訳ではないことを前提に、静岡・愛知・三重・和歌山の4県に津波が到達した場合を想像します。愛知県や名古屋市は知名度が高く、静岡県は熱海や伊豆など関東からの観光客が多い、和歌山県は関西地区の一角です。三重県の西側で内陸の奈良県や滋賀県は和歌山を向いてしまうと、岐阜や北陸からの支援に期待を寄せるといったことになるのでしょうか。

 三重県内でも人口の多い地域、観光資源が豊富な地域、手つかずの自然が残る地域などで防災対策も異なることでしょう。各家庭や町内会などで県と市町村の備蓄や支援を想定し、独自の備蓄に必要な品種や数量を想定してみましょう。


三重県:災害時の緊急物資等にかかる備蓄・調達の指針 (2016年3月)
帝国書院:中学生の県名認知度は、どのようになっているのか?
ダイヤモンドオンライン:都道府県&市区町村魅力度ランキング2018





公平な保障か?

弱者の定義が曖昧

 介護が必要な高齢者や障害者が社会的弱者であることは広く理解が得られていると思います。

 『被災者』が弱者であるかどうかは明確ではなく、行政の地域防災計画などでは『避難者』を弱者と捉えて食料や毛布を手当てすることになっています。
 住宅を耐震化し、食料を備蓄し、自衛策を講じたために避難せずに済んだ人は、相応の自費負担をしています。税で供給される備蓄食は享受されず、何千円もかけて備蓄しておいた食料を消費することになります。

 こうなると『避難所へ行く方が得』ということになってしまいます。

 違う視点からは『あの家は半壊でもないのに避難している』などと言われてしまう可能性もあります。もしかすると家中が水浸しであったり、隣の家が倒壊の危険にある状態で余震を恐れ避難しているかもしれませんが、外から見てはわかりません。

 こうした市民間のトラブルの火種にならないよう、平時の備えに対し、自衛策を頑張りたくなるような施策が講じられれば避難する人も減り、また住宅の強靭化も進むのではないかと思います。





公共備蓄に期待するアイテム

 公共備蓄に求められるアイテムについて、いくつかのカテゴリ別にまとめながら紹介します。

食料・食糧燃料・熱源用水・衛生情報・往来生活・居住その他



※.当サイトで紹介する情報は災害時の安全を約束するものではありません。参考情報としてご覧ください。


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