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市民目線でみる公共備蓄


行政に備蓄はあるか?

被災想定から算出

 自治体が抱える事のできる食料備蓄は住民の1割前後のようです。
 現物として備蓄している量は1日分、想定される避難者の3食分です。

 想定される避難者数は行政が立てた『仮説』に基づくものであり、実際に避難する人は増減します。

 備蓄には税金が使われるので、議会の合意により『我が町は手厚く』ということになれば、備蓄量は増えることでしょう。



備蓄食が使えない事もあり得る

 備蓄倉庫が被災してしまったり、盗難に遭えば非常用の備蓄は無かったものとみなさざるを得ません。

 被害の程度を軽減するために分散管理したり、業者委託したりと行政も様々な手を尽くしています。

 不正は起こしていただきたくありませんが、事故は偶発的である場合もあるのである程度は想定しなければなりません。
 事故が起きても計画通りの災害対応ができるよう、しっかりとしたBCPを策定しなければなりません。


日本経済新聞:日通、備蓄米の保管で不正 包装破れなど隠す (2018年7月4日)
農林水産省:政府備蓄米の保管に係る不適正事案について, 齋藤農林水産大臣記者会見概要 (2018年7月6日)



避難者以外は家庭備蓄

 行政の備蓄は『避難者数』を独自に算出して目標値とし、相応分だけ備蓄することが多くの地域防災計画で明記されています。

 行政の備蓄食料を貰えない市民は、自前で食料を調達する必要があります。

 大災害ではスーパーやコンビニも臨時休業となるため、備蓄に依存せざるを得ず、その備蓄とは家庭備蓄という事になります。

 多くの自治体が『3日以上』や『7日分』などを推奨していますが、啓発活動は危機が遠いせいか『鬼気迫る』といった感じではありません。
 おそらく多くの国民が十分な備蓄をしておらず、行政が備蓄しているであろうと何らかの依存や期待をしており、実際に被災したときには『なぜ備蓄食が貰えない?』と行政職員に迫ってみても『地域防災計画以上の備蓄をしていました』との回答で、肩透かしをくうのではないでしょうか。

 『行政に備蓄はない』というくらいの考えで居る方が、自衛策をしっかり取れるかもしれません。


日本経済新聞:食糧備蓄 最低7日分に 県民に呼び掛け 県の地域防災計画 静岡 (2014年8月7日)
静岡県:静岡県地域防災計画





行政は備蓄できないのか?

ローリングストック

 使いながら備蓄するローリングストックは行政の防災担当者は皆お勧めしてきます。

 しかし行政の備蓄をローリングストックするという事はあまりなされていません。せいぜい、防災の日のイベントなどでアルファ米や乾パンが配られる程度です。

 概ね人口の5%くらいが小学生、10万人都市なら5,000人くらいの児童がいます。
 栄養価の補正が必要ですが、災害備蓄食を学校給食として年10回提供すれば5万食を消費できます。
 現実的には10万人都市の備蓄食は1〜1.5万人×3食なので、備蓄量の総入替が1年で実施できる計算となり、長期保存の食品に限定せずともローリングストックとしての備蓄食の選択肢が広がります。


日本経済新聞:防災非常食、食べては更新 広がる「ローリングストック」 (2014年9月16日)



防災食ではなくローリングストック食

 普段食べ慣れず、調理も慣れていない防災食を美味しく食べさせようしてもなかなかうまくいきません。

 しかし、上手にローリングストック(ランニングストック)を選定することで、特に難しいことを考えなくても備蓄ができるようになります。

 学校給食は夏季休暇に入ると2カ月近く消費が無くなるので、消費期限が3カ月以上の物でローリングストックを考えると日常使用で消費しながら備蓄ができるようになります。

 民間の飲食店にローリングストックを依頼することも可能です。
 白飯や餅などを10kg余分に保管してもらうだけでも市内全体では大量の備蓄になりますし、10kg程度であれば数日で消費される量だと思います。
 最近のセルフのうどん店では店内で製麺するため、粉と電源さえあれば麺が製造できます。

ダイヤモンドオンライン:丸亀製麺はなぜコストのかかる店舗での製麺にこだわるのか (2017年11月8日)





大量調理

大釜・大鍋

 大きな調理器具を使っての調理は、独特のノウハウが必要です。

 火の当たる場所から鍋の水面までは数十センチもあり、熱の加わり方が独特になります。
 熱源が大きいため、傍に居る調理者は暑さとの闘いもあります。

 お玉やヘラも大型なため、体力も必要になります。

 冷蔵庫やレンジも使えず、ゴミ処理の状況も悪いため、残飯を出さずに不足も出さない、このさじ加減も必要になります。



災害訓練と芋煮会

 毎年秋になると山形では大規模な芋煮会が開催され、専用の大鍋と重機を使って大量の芋煮をします。

 記録によれば6mの大鍋にサトイモ3トン、牛肉1.2トン、コンニャク3,500枚、ネギ3,500本、味付醤油700リットル、日本酒50升(90リットル)、砂糖0.2トン、水6トンの食材に、6トンの薪を使って調理するそうです。
 2018年9月開催の第30回日本一の芋煮会フェスティバルでは12,695人分を配食しギネス世界記録を達成したそうです。

 この大量調理ですが調理時間は2〜3時間、手慣れた人が居れば1万食以上を1度に調理でき、待ち時間なしで配ることができます。

 こうしたイベントを拡大し、伝統として調理技術を受け継ぐだけでなく、機材設営の技を競う競技会などを同時開催すれば災害時に何カ所もの調理現場を開設することができると思います。

山形県:日本一の芋煮会フェスティバル
日本一の鍋太郎製作プロジェクト
ギネスワールドレコーズ:『日本一から世界一へ!』山形名物の芋煮会フェスティバルで、ギネス世界記録達成



スチコン

 大鍋や重機など不慣れだと扱いづらいアイテムと違い、スチコンは調理が苦手な人でも扱いやすい器具です。

 『スチームコンベクションオーブン』(Steam Convection Oven)は直訳すれば蒸気対流式オーブンで、蒸気の温度、量、流れを制御して加熱調理をする機器です。

 レストランやホテル、病院などにごく一般的に採用されています。
 100人分の調理も1回でできること、レシピを工夫すれば食材を切って入れるだけで半完成品ができることが特徴です。

 例えば焼きそば。専用トレイに麺を敷き詰め、上にキャベツなどの具材を載せてスチコンへ投入。予め設定しておいた通りに加熱するとほぼ調理完了。ソースを掛けて混ぜれば完成です。



スチコン制御はベンチャー技術

 スチコンを制御するソフトウェアやレシピはベンチャー企業(グローカルアイ)が持つ特許技術を使うと、非常に便利に簡単に調理できます。

 画面の指示に従い食材を刻んだり並べたりしてスチコンへ投入。
 熱量や風量などは予め仕込まれているので仕上がりまで別な作業をしていても大丈夫です。

 使った事もない食材で、作った事もない料理を作ることもできてしまいます。

 スチコンとこの技術の備蓄があれば、大量調理も難しくありません。


日本経済新聞:病院食レシピ、スーパーに グローカル・アイが許諾事業 献立1500種 全国展開 (2018年5月24日)
グローカル・アイ



スチコンの備蓄

 スチコンは行政が買い込んで倉庫に保管しておくような物ではありません。
 ランニングストック的な考え方が良いと思います。

 津波被害の大きかった岩手県宮古市田老にはホテルがあり、そこにはスチコンがありましたが被災後しばらくは使われていませんでした。

 調理機器メーカーはプロモーション用に移動式のキッチンを持っています。
 私たちはこのキッチンカーを借りて2011年に岩手県にてスチコンを活用した試食イベントを開催したことがあります。

 スチコンは調理の最終工程だけに使う事もできます。
 遠隔地で切った食材をチルドで運搬し、調理直前に現地で最終の加熱をすることで温かく美味しい御飯を、少人数で調理することができます。

 災害時にキッチンカーを借りれるかわかりませんが、スチコンを日常的に使用しているレストランは地元にもあるかもしれませんので、災害協定を締結し、なおかつお店が閉業しないように普段から利用することが好循環を生み出すと思います。


グリーンピア三陸みやこ



非常食⇒弁当事業

 筆者は『事業化推進』が仕事の1つですので、被災地の復旧と復興を同時並行にできないかと模索しました。

 被災地を視察すると津波で流された何も無い土地に、コンビニがポツリと開店しており、地元の方に聞くと岩手〜宮城の沿岸部には多くの工事業者も入ってきており、コンビニは大盛況とのことでした。

 仮設住宅が建設されるまでの間は数百人単位での避難所生活が続き、働きたいが働く場がなくなってしまった被災者も多いため、避難者の自炊を代行する大量調理と、工事業者への弁当販売を同時に事業化できないかと検討しました。

 仮設住宅の入居期間が2年間であるとすれば、新しい街が開かれるまでの2年間は工事業者が多く、一方で飲食店などの開業ラッシュは2年後、この2年間で軌道に乗れる飲食事業を見つけ出せれば食と職の両方を安定化させることができると考えました。

 私たちはスチコンを利用した食品工場を作るための図面や機材リストを作成し、希望する被災者に提供しました。

被災地の復旧&復興事業としてのスチコン大量調理





※.当サイトで紹介する情報は災害時の安全を約束するものではありません。参考情報としてご覧ください。

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