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生活・DIY

ネコ用自動トイレ【電源】 – 今日の課題 –

★今日の課題★
猫用自動トイレ設置に伴う電源工事


ネコ用自動トイレ


分離式清掃

 ネコ用の自動トイレとは、水洗トイレではありません。

 乾式トイレですが、オムツのように吸収する訳でもありません。

 篩(ふるい)で排泄物を分ける、フィルトレーションによる清掃をしてくれます。



実機の挙動

 猫用自動トイレには猫砂が要ります。これは鉱物系が良かったです。この鉱物系猫砂を敷きます。

[参考]ネコ用自動トイレ【砂】

 ネコが入ると『Wait』と表示されネコが入ったことを感知します。

 ネコが出て30秒経つと、『Go』という表示になって自動的にドラムが回転します。
 ドラムは2周して止まります。

 ドラムの回転によって、猫砂はフィルタへと導かれます。
 このフィルタを通過してしまう猫砂は元通りの場所へ還りますが、フィルタを通れなかった物はゴミ箱へと流されます。

 固まる猫砂を使う事でフィルタを通れなくする事ができますが、それ以外はフィルタを通って欲しいので、細かい砂が必要になります。

 ドラム回転の後半の1周の様子を動画にしました。
 最後、少し行き過ぎて戻るのは、砂が平らになるために必要な動作です。

Petree(ペッツリー)ネコ用自動トイレ
ネコが入った後、出て行ってから30秒経つと自動で掃除してくれるロボトイレです。細かい猫砂と、固まった排泄物をふるいにかけて分離するフィルトレーション機能で、庫内を清潔に保ちます。この機種を購入して、実用しています。




電源


電化製品

 自動トイレは電化製品ですので、電源が必要です。

 USB電源では動かないので、100Vの商用電源が必要です。

 今まで、キャットスペースとして設けていた場所にはトイレなどが置かれていたのですが、この場所に自動トイレを置きたいと思ったところ、電源がありませんでした。



隠蔽工事

 今回の工事にあたっての要件は、隠ぺい工事です。

 人間用のトイレ前のスペースなので、お客さんが来れば目に入る場所です。
 こんな所に露出配線はしたくありません。

 あたかも最初からあったかのように、周囲と比べて違和感なく仕上げる事を必須の要件としました。

完成後の写真

 結論から言いますと、今回の工事は要件を満たしました。



事前シミュレーション

 近くにある電源は食品庫とトイレ(人間用)です。

 そして猫トイレの場所は、収納の下にあり、収納内は化粧仕上げなので穴があけられません。

 人間用トイレは化粧仕上げの建具の中にコンセントがあるので、ここは露出配線になってしまうのは必至、しかもネコトイレ側に配線を出すには化粧板の側板を破壊し….最終手段として取っておくことにしました。

 そうなると食品庫からの電源供給しかありません。

 この食品庫にはコンセントが2つあり、どちらにしても天井に穴を開けなければならないので、穴が開くことは事前に了解を得ました。

 その上で、この2つのルートからの電源供給をシミュレーションしておきました。



食品庫ルートで着工

 工事の日、食品庫ルートで着工することにしました。

 階段下なので傾斜天井です。

 間口は3尺くらい、右手には凹んだスペースがあり棚になっています。

 配線は必ず天井裏を通らなければ目的地に到達できないので、天井の開孔からスタートです。



天井開孔

 天井への開孔は計画的に行います。

 配線をする上であちらこちらへ手を伸ばせる位置が必須要件となります。

 下地を切り落としてしまって天井が落ちてしまいますので、下地を避けた位置にします。
 下地のすぐ脇に穴を開けてしまうと、作業がしづらいので、適度に離すことも必要です。
 下地はワンプッシュで確認します。

セキスイ ワンプッシュ SP-15BP
 壁や天井に押し当てて、強く押し込むと針が飛び出して下地に当たれば止まる、何もなければ貫通するという器具です。何十年も前からあるシンプルな商品です。針の交換もできるので、たぶん手元にあるワンプッシュ本体は20年以上前に買った物ですが、針を交換しながら使い続けています。


 穴の大きさ、今回は125mm径です。

 正面から見て左右の中心になる位置をスケールで測定し、製図用コンパスで円を描き、再度ワンプッシュで下地を確認します。

 廻し引きで石膏ボードに穴を開けました。

折りたたみ引廻しノコ 電工プロ JHNT-120
 石膏ボードを切るのに適している引廻しノコギリです。今回の作業では壁や天井にたくさん穴を開けましたが、廻し引きがなければスムースには進みませんでした。

 天井に穴が開きました。



難工事

 この食品庫は階段下にあるので、少々の手間は掛かると予想していましたが、天井裏の仕上がりが想像とは違っていたので、事前のシミュレーションどおりには行きませんでした。

 この画像を見てご理解頂けるかどうかわかりませんが、見渡す限り固い素材で囲まれています。

 画面上が階段の底です。
 画面下が、食品庫の天井です。
 画面右が壁ですが、そちら側にネコトイレがあります。

 この側壁の向こう側に行かないと、電源が配線できません。

 想像では、ここには壁が無く、向こう側へ通じているのではないかと予想していました。
 しかし、この家の工事では、先に壁を作ってしまい、あとで階段を付けていくような施工方法だったので、ここには石膏ボードの壁と、その上に階段の下地などが加わっていました。



指先の感覚 ≒ 職人技

 天井裏のデジカメ写真では絶望的でしたが、何度も手を突っ込んで指先の感覚で天井裏の様子を探りました。

 その結果、食品庫入口左手のコンセントがある壁、そこの柱間に線を通せるのではないかとの所感を得ました。

 指先の感覚だけですが、石膏ボードを触っているであろう感じがしました。
 その位置が、その柱間だったので、この石膏ボードに穴が開けられれば線が通ると考えました。



電源、確保しました!

 125mmの開口部からは距離があったので、仕方ないですがもう1つ穴を開けました。

 天井に開けた四角い穴は、側壁に穴を開けるための作業用の開孔です。

 無事に電線も通す事が出来、天井裏に100Vの電源が確保できました。


 電源ルートが確保されたので、これらの穴は塞いでしまいます。

 下の穴は照明のスイッチです。

 上の2つはコンセントです。天井面のコンセントは実用的ではないので、とりあえずシングルコンセントを設置しておきました。

 取付はすべてC型のハサミ金具です。
 コンセントの抜き差しの頻度は低そうですし、スイッチ操作も勢いをつけて操作する場所でもないので、ハサミ金具で十分だと思います。

 ハサミ金具が当たる部分の面積が十分になるように幅は50mm、高さは95mmで穴を開けています。


パナソニック 石膏ボード用C型はさみ金具 WN3992K
 壁に開けた穴に、スイッチやコンセントを固定するための金具です。
パナソニック 埋込スイッチB(片切) WTP50011W
片切スイッチのセットです。これだけで本体、カバー、枠などが揃います。
パナソニック 埋込ダブルコンセント WTP1502WK
埋込ダブルコンセントのセットです。
矢崎 VVFケーブル 1.6mm×2芯
標準的なVVFケーブルです。50m巻や100m巻があります。



末端へのルート

 先ほど、電源が確保されたので次は負荷側、末端へのルートを確立できれば終わります。

 既に食品庫の天井裏には100Vの電源があるので、あとはネコトイレ設置面の壁に配線が下りれば完了です。

 天井裏の壁面をよくみると、石膏ボードが見えているので、そこのルートを開通できないか考えました。

 画像の中央にある木板を切り欠いた部分に見える石膏ボードですが、そこは通りませんでした。
 裏側に木の下地がありました。

 しかし、その近くで開通できたので、天井裏から壁には線が落ちました。

 通線にはワイヤーとチェーンを使いました。
 しかし、結局はVVFケーブルを無理やり押し込んだ方が上手く行きました。ここは道具より職人技でした。

 ちなみに、チェーンとはシンプルな金属製チェーンの事です。自重で下へと進むので、壁内配線に重宝しています。
 ワイヤーとは、通線用の市販品です。コシがあって、使いやすいです。

デンサン ブラックスリムライン 30m BX-4030J
 ステンレスワイヤーをツイストした通線用のワイヤです。かなり便利です。



開通

 食品庫のコンセントから、壁⇒天井裏を経由して更に壁内に入り、ここの末端となるネコトイレスペースまで配線できました。

 このコンセントを含めて開けた穴は7か所です。

 すべての穴に配線器具か照明器具が埋まっているので、見た目にはさほど違和感なく仕上がったと思います。



食品庫仕上がり

 食品庫は通線用の天井穴にダウンライトを設置して完了しました。

 今回はPanasonicの電球色のダウンライトが手元にあったのでそれを使いましたが、倉庫内なので白色系でも良かったなと思っています。

Panasonic LED ダウンライト 天井埋込型 60形 125径昼白色 LSEB5124LE1
開孔125mmのダウンライトです。明るさや色温度などに種類があるので、お好きな物を選ぶと良いと思います。



Before / After






補足


有資格者+業許可

 今回の作業を実施するにあたり、施工した者は第一種電気工事士および第二種電気工事士免状を取得しております。
 現場には免許証を携行しております。

 また、この者は登録電気工事業者の業許可のある事業所に所属しており、適正に工事を実施しています。

 DIYで電気工事をすること自体は違法ではありませんが、電気工事をするための資格があります。
 電気工事は電気工事士の独占業務ですので、有資格者が行わなければなりません。



電気代

 設置後、消費電力を簡易的に測定してみました。

 だいたい5.5W~6.5Wの間です。

 ドラム回転がおおよそ2分間です。1日15回使うと30分間(0.5時間)ですので、6W×0.5hr=3Whrです。365日で1,095Whrになります。

 雑な計算ですが1kWhrを30円とした場合、年間の電気代は32.85円です。




 今回はネコ用自動トイレ導入に伴う電源工事という課題を解決しました。

 電線が1か所も露出しない隠蔽配線に成功しました。

 かかった費用は照明器具が2台で5千円程、配線器具や電線などの雑材が2千円程でした。

 工事は半日、人工と技術料で3万円~5万円といったところだとおもいますが、今回はDIYなので人件費・工事費はタダでした。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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