★今日の課題★
ネコ用自動トイレを最適化する
目次
ネコ用自動トイレとは
▽運用1か月
▽標準品では容量不足
▽大容量ダストボックスも容量不足
ダストボックス”超”大容量化
▽根本原因分析
▽中央分離帯
▽改善したが、解決していない
▽裾野を広げる
DIY改造
▽裾野面積の拡大
▽大開孔
▽切り落とす
▽端面仕上げ
DIY品の試用
▽装着
▽ねらいどおり
トイレ掃除
▽猫用自動トイレの掃除(YouTube)
悪臭が消えた
▽トイレシステムの違い
▽全くと言う程に臭わない
使用しているトイレ
▽ペッツリー(Petree)
▽特徴
▽大手通販サイトで買えます
ネコ用自動トイレ
運用1か月
約1か月前にネコ用自動トイレを買いました。
ネコが2匹に増えて、トイレ掃除が週2回では追い付かなくなったことと、忙しいことが主な理由です。
【Wi-Fi対応】Petree(ペッツリー)ネコ用自動トイレ
Petreeの猫用自動トイレにWi-Fi対応タイプが出ました。2021年2月からネットショップで陳列されるようになりました。 |
自動トイレというだけあって、電源が必要でした。
電源工事、壁内や天井裏を通す隠蔽配線で、あたかも最初からそこにコンセントがあったかのように工事を終えました。
今までのトイレシステムで使っていたネコ砂はさほど固まるようなタイプではなく、糞が乾燥するまでは吸水型として働き、乾燥してしまうとポロポロと落ちる感じでした。
尿はそのまま下に落ちてマットで吸収するタイプでした。
自動トイレの場合、糞も尿もギュッと固めてしまい、塊となった物はダストボックスへ、そうでない砂は元の位置に戻るというフィルトレーション方式です。
どの砂が良いか、検討しました。
初めてのネコ用自動トイレの受入れのために、このようなスタートを切りました。
そんな折、サンシャイン池崎さんの保護猫活動がスッキリ(NTV)で取り上げられたとき、うしろに何度か自動トイレが映っていて、使っている人が居るのだなぁと実感しました。
トイレの話題にはまったく触れないような番組でしたので砂はどうしているとかまったくわかりませんが、使っている人がいるというのがわかっただけでも何か得した感じでした。
だいたい1週間でこのあたりは片付きましたが、次の課題は長引きました。
標準品では容量不足
ネコ用自動トイレにはダストボックスが標準で付いてきます。
この容量は1匹なら良いという量なのだと思います。
したがって、2匹には適しません。
ゴミ収集が週2回しかないので、できれば掃除は2回で済ませたいのですが、標準品を使っていると2~3日で一杯になるので週3~4回の掃除が必要になります。
そこで、大容量タイプのダストボックスを調達しました。
大容量ダストボックスも容量不足
大容量化したので安心していましたが、そうもいきませんでした。
容量がまったく足りないという訳ではなく、糞尿が積みあがっていく過程で、中央に集中してしまうがために、端には余裕があるものの、機能的な満杯となってしまいました。
『ネコ用自動トイレ【受け皿】』の投稿の最後に『大容量化できないか検討してみたい』と書きましたが、実際に手を動かしてみました。
ダストボックス”超”大容量化
根本原因分析
理系っぽいタイトルですが、要するに何が原因で、何を改善すれば良いかという課題を探る作業をしました。
ネコの糞尿はダストボックスの中央に、落差で物理的に上から落とされてきます。
転がるほど固かったり丸かったりしないので、ボテっとそこに積み上げられます。
上図のとおりダストボックスの上の方にある丸い穴から、猫砂で固められた汚物が物理的に落ちてきます。上から下という落差だけの仕組みです。ベルトコンベアもプロペラもアームもありません。
中央に積みあがる、左右に分かれない、これをヒントに段ボールでプロトタイピングを試行しました。
中央分離帯
大容量ダストボックスの中央、天面から10cmくらい下げた位置に左右の仕切り版を入れてみました。
こうすることで、中央に落ちてきた糞尿の塊は、左右のどちらかに落ちる事になります。
落ちた糞尿は中央にたまりますが、徐々に山型に、斜めに積みあがっていくのでスロープができます。
結果として端まで塊が落ちていくようになりました。
改善したが、解決していない
以前の山型は中央に積みあがるだけのものでしたが、中央分離帯ができたことで裾野が広い山になりました。
しかし、それでも左右の端には大きなデッドスペースが残っていました。
従前が1~2日で機能的満杯(容積に余力はあるが構造的な問題で溜める事ができないための限界に到達)、今回の中央分離帯による方法で2~3日に延長しました。
しかし、木曜日のゴミの日に処理して3日後は日曜日です。月曜日のゴミの日までは到達できません。
左右端にあるデッドスペースを埋めないことには、週2回の清掃で済むというレベルにはなりません。
裾野を広げれば大容量化!?
糞や尿を固めることができる砂は、やや粘土質といった感じです。ゆえに、同じ場所に積みあがりやすい性質があります。
試行錯誤しましたが、結論としては『裾野の面積が広がれば、必然的に容積も増える』という考えに至りました。
では、どうやって裾野を広げるか、また新たな試行錯誤が始まりました。
DIY改造
裾野面積の拡大
標準品から大容量タイプに変えたことで、容器の上方の面積は広がりました。
しかし、底の面積はさほど天面ほどは変わっていません。
元々、底面は狭くなる構造でしたので、それも容積をフル活用できない原因でしたが、大容量タイプにしたことで絶対量が増えたものの、デッドスペースの絶対量も増えてしまいました。
この底面の面積拡大が今回のミッションです。
大開孔
今回は附属品としてついてきたダストボックスの一面に、大きな穴をあけて裾野を広げる試みをします。
下図の濃い青の部分が、今回無くなる部分です。
切り落とす
ダストボックスが崩壊しない程度、2cmほどの縁を残してけがきます。
四隅をホールソーで抜き取り、その円の端から端を線で結びます。墨壺を使ってみましたが曲面なので上手く描けなかったのでビニルテープやマスキングテープで線を引いた方が良いです。
端端をアクリルカッターで切り落とせば、大開孔ができます。
端面仕上げ
ゴミ袋が破けると糞尿をまき散らすことになるので、バリが出ないように、端面は丁寧に仕上げます。
私は電気工事士(electrician)なので、電工ナイフを使った端面仕上げをしましたが、ヤスリで良いと思います。
DIY品の試用
装着
ダストボックスへの袋の装着は簡単です。今まで通りの装着方法と変わりありません。
ゴミ袋の下端を、大開孔からダストボックスの外に出しておけばよいです。
ダストボックス自体の装着も今まで通りです。
ねらいどおり
使い始めて丸3日経過した4日目の様子です。
ゴミ袋の中には山型ではなく全体に均等に糞尿の塊が分散しています。
袋にはまだまだ余裕があり、もう2~3日はいけそうな感じです。
1頭しかいなければ、1週間に1回のトイレ掃除でも済みそうです。
ゴミ袋も大容量化
ダストボックスに装着するゴミ袋は、ダストボックスの大きさに合わせる必要がないので、大容量化しました。
日本技研工業という会社さんのストレッチゴミ袋(半透明)が丈夫で良かったです。
価格はホームセンターの最安品よりは100円程高い感じですが、厚みは0.02mmありますので最安品より分厚いです。
トイレ掃除
実際のトイレ掃除の様子を動画にしてあります。
システムトイレとの比較
どのポイントで比較するかによって優劣があるかもしれませんが、所感としては圧倒的に自動トイレが優位です。
掃除に関して時間・手間は比較にならないほど改善されます。
システムトイレはスコップで糞を取り除く作業に5~10分、たまに手が汚れますし、スコップは必ず糞が付着してしまいます。
尿はトレイにたまるので、トレイごと屋外に持ち出して掃除します。マット(吸水パット)をゴミ袋に廃棄、トレイの尿を洗い流してから拭き上げ乾燥、マットを敷いて元に戻します。こちらの作業が10~15分程度かかり、手は必ず汚れます。
自動トイレはビニル袋を交換するだけで終わり、1~2分の作業で屋内で完結、手が汚れることもありません。
掃除コスト比較(3カ月)
システムトイレはチップが1.5カ月に1回の交換でしたので3か月で比較してみます。
システムトイレに係る費用はチップとマットです。
チップが1袋1,200円くらいなので2回交換で2,400円、マットが1週間に2回・2枚交換なので12週間で48枚です。6枚入850円くらいなので6,800円になります。
システムトイレの資材費は9,200円くらいです。
自動トイレは、8L入りの砂が2週間くらいで無くなっているので12週間で6袋、1袋が650円くらいなので3,900円です。
3か月での差額は5,300円、1年間で21,200円、3年間で63,600円という計算になります。
この時点で自動トイレ本体の代金を超えてきます。
作業の手間を時給換算すると、更に費用の面での違いが見えてくると思います。
私が使っているフォーキャットゴールドの荷姿は上図のような感じです。1袋に8L入が2個入っています。今回は4個注文したので丈夫な紙袋が2袋届きました。
たぶん2の倍数で頼むとこんな感じ、奇数で注文したときは段ボールで届きました。梱包なさる方の手間も考えて注文は偶数にするように心がけています。
フォーキャットゴールド(8L)
自動トイレに適しているネコ砂です。試した中では最もよかったです。楽天で『39ショップ』を選べば比較的安く買えると思います。 |
悪臭が消えた
トイレシステムの違い
従来のトイレシステムは糞はチップが付着、尿は底に敷かれたマットで吸収するタイプでした。
このマットにある大量の尿は特に何かと結びつくでもなく、スポンジに含まれたような状態のため、簡単に蒸発したりします。しかも面積は1平方メートルくらいあるので、ニオイが飛散する条件が良いです。
糞も密にチップが付着するのではなく疎、ニオイはあたりに放たれています。
それに比べて自動トイレは砂で固めた糞尿が、ダストボックスへ放り出されるので開放系が無く、ニオイを閉じ込めてくれます。
まったくと言う程に臭わない
大げさではなく、本当に臭いません。
どう伝えたらよいのかわからないのですが、臭いません。
ダストボックスを開ければ多少は臭いますが、従来のトイレシステムほどは臭いません。
そう考えると、尿の処理が重要なのだなと思いました。
使用しているトイレ
ペッツリー(Petree)
私のところで使っているネコ用自動トイレは『ペッツリー』(
Petree)という商品です。
ネット通販で普通に買えます。
特徴
形はよくあるドーム型、中のドラムが回って、砂と汚物をフィルトレーションするタイプです。
重量計が付いていて、洗浄目的で回転している途中でネコが飛び込んでも、自動で止まるので、猫が目を回すこともないですし汚物まみれになることもありません。
音は非常に静かです。
下の動画をご覧いただくと、実際の自動洗浄の様子を見て頂けます。
大手通販サイトで買えます
私たちの商品は楽天市場で買いましたが、Amazonなど大手通販で売っています。
Petree(ペッツリー)ネコ用自動トイレ
私たちが使っている猫用の自動トイレです。静音性や操作性などに満足しています。何よりも消臭性の高さが、買ってから気づいた最大の利益です。 |
2021年1月に購入、2月2日に配達され2月5日に設置したのですが、その1か月後に新機種が登場しました。
しかも、旧機種より安くなっています。ダストボックスの満杯を知らせてくれるのは良いですね。スマホ連動、羨ましいです。
トイレの出し入れ
ピタリとハマリ過ぎ問題
我が家の猫用トイレ置場は廊下の一角にあります。
新築時、収納の下方を開けておいてもらい、そこにトイレを置くようにしていました。
自動トイレも当然ながらそこに置こうと思って….いましたが、ギリギリ入りました。
出し入れしづらい
ダストボックスが背面に付いているので、掃除をする際には手前に引き出す必要があります。
高さが3.5cmしか余裕がなく、出し入れがしづらいです。
Petreeの純正品でも台車が売られていますが、高さが5cmなのでNG、さらに今回はゴミ袋も台車に載せたいので目的には合致しませんでした。
そこで、出し入れの容易性を高めるためのDIYをしました。
移動回転台…PETREE(ペッツリー)猫用自動トイレ専用
360度回転するローラーが付いたPetree(ペッツリー)猫用自動トイレの移動回転台です。だすとぼっくすが背面に付いている猫用自動トイレでは、掃除の際に背面に回り込むか、トイレを手前に引き出す必要があるので、移動回転台があると便利です。サイズは天板直径50cm、天板高さ5cmです。 |
超低床台車
3.5cm以内の高さでなければ使えないことが既知でしたので、3.5cm以内で設計しました。
DIYで金属加工は難しいので木板を使う想定、となると板厚は9mm~12mmを想定しなければなりません。
すると残り23~26mmで車輪を見つけなければなりません。
そんな都合の良い部材があるのかと思えば、さすが日本の産業界、市販品で見つけることができました。
TRUSCO ボ-ルキャスター(スチール製ボール 上向用)
用途としてはベルトコンベアのような、荷物を平行移動させるような場所に使う物です。作業台などの天面に設置して、このボールの上を荷物が転がります。今回、それを逆向きにして台車のキャスターとして使う事にしました。 |
木板カット&キャスター取付
今回はホームセンターで12mmのラワン材を購入しました。
畳1枚分の大きさですが、使うのは45cm×65cm程です。
電動丸鋸で必要な大きさにカットした後、角は糸ノコで丸くカットしました。
キャスターは四隅と中央の5箇所に設置します。墨壺(チョーク)を使って線を引き、ネジ穴をしっかりと整えてアンバランスにならないように注意します。
サンドペーパーを掛けて完成
ネコも人間もケガをしないように、表面や角などすべてヤスリを掛けて完成させます。
ノコギリを入れた部分は荒いヤスリから徐々に細かくしていき、最後は全体を2000番の紙やすりで仕上げました。
運用開始
台車に猫用自動トイレを載せると、ちょうどゴミ袋が載るサイズでした。そのように設計したので当然ですが。
高さも、ギリギリで定位置に収まります。これも設計したとおりなので当然なのですが。
これでトイレ掃除は容易であり、設置場所も理想的、見た目としてはDIY感が少し残りますが、いずれ塗装までして仕上げたいと思います。
費用
今回の製作に係る費用です。
丸のこ、糸のこ、墨壺、ドライバー、やすりなどの道具類は既有品を使いました。
キャスターは155円×5個で775円です。
木板は1枚約1,000円、使用量は4分の1程度ですがカットしては売っていなかったので1,000円としておきます。
板を丸ごとで計算すると2千円くらい、カットした部分だけ量り売りで考えれば千円くらいです。
端材利用
台車は約45cm×65cmでしたが、木板は幅90cmあったので25cm程の端材が出ました。
そこで、玄関のインターホンの所に表札を付けるスペースを作りました。
端材をガスバーナーで焦がしてヤスリを掛ける、また焦がしてヤスリを掛ける、これを何度も繰り返していくと茶色く塗装したような感じに仕上がります。
杉板などですると木目に沿って焼け方が違うので、より格好よくなりますが、今回は合板で試してみました。
ここの壁は聚楽壁なので、木がマッチします。
中央のインターホンを固定するネジでこの板は固定されています。左右は表札ですが、画像加工して文字は消しています。
右側の木の表札は先代の物で、2018年の台風21号で飛ばされてしまって下駄箱に保管されていたのですが、今回復帰することができました。
今回、多少は勢いに任せてという感じで猫用自動トイレを買ってみましたが、掃除の手間が劇的に軽減され、ニオイも劇的に無くなるという価値を実感しました。
掃除の単回の手間軽減は装置のお陰でしたが、ダストボックスが少容量であったため、そこは改造する事で改善されました。
設置場所の高さ制限がある中で、トイレの出し入れがしやすいように専用台車を作ってみました。Petreeの純正品の台車では高さやごみ袋の対処に難渋していたので、DIY対応しましたが、これは奏功しました。
ネコの快適性と、飼い主の快適性、両方が実現する自動トイレだと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。