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吸引力ゼロのルンバの復活 ~今日の課題~

★今日の課題★
吸引力が無くなってしまったルンバの改善修理




ほぼホウキとなったルンバ

 ルンバの調子が悪いです。

 以前は異音がしてすぐにわかる不調でしたが、今回は掃除中の音はいつもと大差なく、異常に気付きづらい状況でした。

 異変に気付いたのは、ゴミが寄せられるだけで床に放置されていること。

 埃などはローラーブラシに絡まってたまる一方でした。
 少し重いゴミや紙くずなどはルンバで押して端に寄せられるだけ、向きを変えた時にその位置に放置となります。

 ホウキとしてゴミを寄せるならルンバでなくてもできるので、吸い込んでもらいたいです。




まずはフィルタをエアガン

 毎月の掃除でも行っている作業ですが、まずはダスト容器のフィルタを外して、エアで吹き飛ばしまし。

 掃除機で吸うよりも中の埃が飛ばしやすいです。

 このフィルタに引っ掛かっている埃は雑菌の温床でもあるので、マスクをして屋外でエアを吹き付ける事をお勧めします。




圧縮空気を送り出す道具

 前述のエアガンは、家庭用サイズのコンプレッサーで圧縮空気を吐出しています。

 装置は藤原産業のSR-045です。電動機サイズ0.375kW、消費電力340W、空気圧縮方式はレシプロ式(往復動ピストン方式)、最高使用圧力0.8MPa、空気吐出量は0MPa時49L/min、0.45MPa時26L/minです。

 タンク容量が4リットルなのですぐ使い切ってしまいます。ルンバを掃除する際には、幾度もコンプレッサーが動作しているのはタンク容量の問題です。

コンプレッサー(ホームセンター店頭)
エアーコンプレッサー(オイルレス) SR-045
今回使用したエアコンプレッサーです。コンパクトなので、家の中に置いています。
携帯用サブエアータンク タンク容量 22L AST-22 藤原産業
タンク容量22リットル、最高圧力1.0MPaのサブタンクです。圧縮空気のIn/Outの接続口はワンタッチプラグです。出口は2つあります。本体サイズは560×240×高さ360mm




ファン摺動性(ダスト容器)

 フィルタ掃除をして試運転しましたが、状況は好転しませんでした。

 次にダスト容器内の回転部分、シロッコファンのようなところの回転がスムースでは無いのではと思い、ここにもエアを当ててみました。

 


 エアを吹き付けている間は回転しますが、エアを止めるとブレーキがかかったようにすぐに停止してしまいます。

 この部分に課題があるかもしれないので、分解して埃を除去し、最後にシリコンスプレーを吹き付けて回復させました。

 前後比較すると、明らかに改善されていました。
 エアを吹き付けて回転させ、エアを止めた後の余韻を見ていると、清掃後は1秒くらい回転していました。瞬時に停止していた以前より良くなっています。

1分37秒から再生(ダスト容器のファン清掃)
クリンビューテクノプラス シリコンスプレー
シリコーンの潤滑剤です。油のような粘性がなく、時間が経ってもベトつきません。プラスチックを傷めるような溶剤も含まれません。
VESSEL マイクロドライバー 9900 +0×100
ベッセルの精密ドライバーです。刃先は0番です。動画の中で映っている製品です。私はドライバーに関してはベッセルを全面的に信頼して使用しています。ペンチなどはフジ矢を使うなど、それぞれに良いメーカーを選んでいます。


AmpiTa: ルンバ異音解消(2020年2月13日)




エクストラクターのブラシ掃除

 ルンバの下面、床側を見ると大きなブラシが2本並行に取り付けられています。

 このブラシは簡単に取り外せるので、まずは外して掃除をします。

 掃除をしていて気づいたのですが、回転したときにカタカタと音がします。
 ルンバが2台あるので、正常なもう1台で試すとカタカタとは言わず、スムースに回転します。
 今回の症状の要因は、ここにありそうです。

[Link] iRobot: ルンバ800/900シリーズのエクストラクターの交換またはクリーニングヘッドの清掃

[Link] iRobot: ルンバ700シリーズコアロボットのお手入れの手順




ネジ5本で裏蓋

 ハケのようなデルタ型の回転ブラシはネジ1本でとまっています。
 バッテリはネジ2本で蓋されています。
 まずはこの2つ、3本のネジを外します。

 次に本体へ裏蓋を固定している2本のネジを緩めます。
 これで裏蓋が外れます。

 外した結果が下図です。埃が塊となって固着していました。

 とりあえずエアで飛ばし、固着してしまっている部分はドライバーやペンキ用の刷毛などを使って取り除きました。




問題箇所はエクストラクター

 エクストラクターとは、床にあるごみをブラシで巻き上げて、ダスト容器に吸い込ませるためのパーツです。

 エクストラクター自体も取り外す事ができます。

 青いプラスチック部分で本体とネジ留めされているので、細いドライバーで4本のネジを緩めます。
 すると簡単に、力をかけずにエクストラクター自体が外れます。

 エクストラクターの裏面、床に置いて使うときは天井側の面にギッシリと埃が溜まっていました。

 この埃をエアで吹き飛ばしました。

 この状態でブラシを手で回すと、カタカタという音が消滅していました。

 外したついでに、センサー部分もキレイに掃除しておきます。

[Link] iRobot: ルンバ900シリーズのエクストラクターが回転しない

[Link] iRobot: ルンバ800シリーズがゴミを吸引しない / 床にゴミのかたまりが残る




改善されないので交換してみた

 分解できそうなパーツはだいたい取り出して掃除しましたが、ゴミを吸い取らないという現象は改善されませんでした。
 以前は、徹底的な掃除で改善できたので期待していましたが、外れました。

 そこで、もう1台のルンバからエクストラクターを移植して試験してみました。

 これが奏功してルンバが復活しました。
 エラーの原因はエクストラクターにある事がわかりました。

 リビング用のルンバが現場復帰したところで、廊下用ルンバが使えなくなったのでは、結局は同じ事ですが、とりあえず原因箇所が特定できたのでエクストラクターを徹底的に保守することにしました。




ブラシ新品交換であっさり解決

 まずはエクストラクターのモーターと、回転を伝道させる部品の関係していそうなネジを外して隙間を作り、エアガンで埃を吹き飛ばしました。

 これでは改善しませんでした。

 次に、回転ブラシを新品に交換しました。

 これで改善しました。元通り、ゴミを吸い取ってくれています。

 ブラシのどこに原因があるかわかりません。
 見た目にはキレイですが、もしかすると軸に何か異常があるのかもしれません。

NGだったブラシ
ルンバ700シリーズ用ブラシ(消耗品セット)
ルンバのメンテナンス用品のセットです。ブラシ単体で探すより安いと思います。




故障していたら

 エクストラクターが故障してしまっていたら、このユニットだけ調達して交換すれば修理できます。

 先述のとおりネジは4本だけ、細いドライバーだけで外せますので、さほど作業は難しくありません。

エンハンスドクリーニングヘッド ルンバ800シリーズ用
Roomba800シリーズ用の底面回転ブラシの部分です。ユニットごと交換するためのデバイスです。純正品以外にも売られている場合がありますので、純正品が欲しい方はよく読んでからのご購入をお勧めします。
エンハンスドクリーニングヘッド ルンバ700シリーズ用
Roomba700シリーズ用のブラシの部分です。ユニットごと交換するためのデバイスです。今回の故障しかけたルンバは、故障した場合はこちらのユニットを購入すれば良いです。



 今回、ダスト容器にゴミが入らず、ルンバが掃き掃除しかしなくなったので異常に気付き、メンテナンスしました。

 原因はエクストラクターの背面、モーターなどが集積されている部分の埃でした。

 従来型の掃除機でも掃除自体はできるので大きな困りごとにはなりませんが、生活をサポートしてもらうために買ったルンバが動かなければ買った意味がありません。

 ときどきトラブルに見舞われていますが、手入れをしてあげることで長く生き延びています。

 今後は事後保守ではなく予防保全、壊れる前に先回りして壊れさせないようなメンテナンスができるように、資料を読みあさろうと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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