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イラレで制作したデータをCAMEO用アプリsilhouette studioで使う ~今日の課題~

★今日の課題★
 CAMEO4に附属のデザインソフト『silhouette studio』は、無償版ではイラレの.aiデータを扱えません。
 1万円の有償版にせずに、イラレデータを扱う方法にチャレンジしました。




CAMEO 4

 グラフテック社から発売されているカッティングマシンやカッティングプロッタと呼ばれる装置です。

 どのような装置で、どのような使い方をするのかは先週の記事をご参照頂ければと思います。




前回のゴールはテキストデータ

 前回、駐車場の案内表示板の制作を成功させましたが、あの時に使ったのはテキストデータです。

 Wordなどと大差なく、文字を入力してフォント種とサイズを選んで配置しただけです。

 大半の表示板はそれで十分ですが、一部で図画を使いたいところがあります。

 今回の課題は、図画の使用に関する事です。




今回のゴールはイラストデータ

 今回は、看板にイラストを入れたいと思ってのチャレンジです。

 『進入禁止』のように太い線のイラストデータをカッティングシートで作るのは比較的簡単だと思います。

 ある程度のサイズがあれば、細い線のイラストもカッティングシートで表現できると思います。

 今回は初めてなので中間的な物です。
 全体としては太い線の描画、一部で細いパーツが含まれている物です。




Silhouette Studio Business Edition

 CAMEOに附属のシルエットスタジオ(デザインソフト)にはベーシックエディション(無償版/メーカではスタンダードとも呼ぶ)以外に、アップグレードで入手できる3つのエディションがあります。

 その最上位がビジネスエディションです。
 そして、ビジネスエディションのみがイラレデータ(.ai)に対応しています。

Business Editionで追加される機能

 一番安いユーロポートさんで11,000円です。
 メーカーに直販をお願いしても11,000円です。
 今ですと、10月1日までユーロポートさんは500円引クーポンをYahoo!ショッピングで出しているので、メーカー直販より少し安いです。

シルエットスタジオ ビジネスエディション Silhouette Studio Business edition (Upgrade)
CAMEO 4 を買うと付属されているデザインソフト『Silhouette Studio』の機能を充実させるためのパッチソフトです。




小さい看板なら高精細は要らない

 イラレで作ったデータが、そのまま使えれば、高精細なデータを生で活かすのでキレイに仕上がる事が期待できます。

 一方、何らかの形に変換してしまうと、少しずつロスが生まれる可能性があります。

 しかしながら、10cmや20cmといった看板などでは、曲線が多少ガタついていても、ほんのわずかですので気になりません。

 言い方を変えると、わざわざ11,000円も支払ってそのガタガタを解消するという程の価値が見いだせません。




Basic Editionの機能を精査

 ソフトを起動すると表示されるのはベーシックエディションですが、メーカーサイトではスタンダードと表示されています。

 どちらでも良いのですが、機能をよく見ていくと無償版でもPNGファイルに対応していることがわかります。

 つまり、.aiは対応していなくても、データを.pngに変換できれば無償版でもカットできるという事です。




透明化でメリハリ

 silhouette studioでPNGデータを取り込んだ時、カット線がキレイに出るのは、背景色に透明を使っている所です。

 この透明と色塗り部分の境界は明確に区別されるようですので無償版でも鮮明なカット線が描かれています。

 Adobe Illustratorで『ファイル』メニューから『書き出し』を選びます。
 コモンダイアログ画面で『ファイルの種類』を『PNG』にして保存します。

 保存時に表示されるPNGオプションで『背景色(C)』は『透明』を選んで、OKをクリックする。

ファイル⇒書き出し
PNGオプションの背景色は透明



silhouette studioでカットデザイン

 先ほどのPNGファイルはsilhouette studioにドラッグ&ドロップするだけで挿入できます。

 挿入されたデータは黒色と透明の2色のデータになります。


 挿入されたデータは任意のサイズに変更し、端の方へ移動します。

 今回はカッティングシート(200mm)に2つ収まるサイズだったので、2個配置しました。コピペが使えます。


 最後にデータの確認です。
 デザイン画面の右上にある『送信』を押すと、CAMEO 4へ転送するデータの画面に切り替わります。

 標準仕様であれば、赤線でカット線が描かれています。

 今回、カットしたいところ全てに赤線が入っている事が確認できたので、このままカットしました。




表示板

 カッティングマシンでカットしたところ、上手くいきました。

 今回は、奇数には楕円枠付きの白抜きタイプ、偶数には黒塗りタイプを使用する事とし、カッティングシートは余すところを少なく、歩留まり良く活用しました。

 私の目で見る限りは、PNGデータでも特に問題ありません。

 表示板はまじまじとは見ないので、数メートル先から見られても問題は無いレベルだと思います。

 これで駐車位置を文字ではなく、ロゴで表現できるようになり、パッと見て自分の位置であるかどうか、確認しやすくなってくれる事を期待しています。




一連の流れ

 これらの一連の流れを動画にまとめました。




 今回はアドビのイラストレーターで制作したデータを、シルエットスタジオで使用するための方法について、お金を掛けずに解決する方法を模索しました。

 その結果、拡張子を.aiではなく.pngで保存することで一定の解決策になることがわかりました。

 ウチは看板屋さんではないですし、CAMEO4は幅30cm(12インチ)までしか作れませんので、さほど精細なデータを扱うとは思えません。

 したがって、今回のPNG変換という方法で、今後も大丈夫かなと思います。

 ビジネスエディションの他の機能に魅力を感じれば、購入も考えたいと思います。

 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

解決

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