★今日の課題★
ウェブ講演では複数の講師が順番に、それぞれの拠点から講演します。講師それぞれが機材を自前で用意するため音響の差を感じる事は少なくありません。
特にビデオ講演の場合は配信元が同じなので通信環境も同じ、したがって音響機材の差が更に感じやすくなります。
有料のセミナーに参加して、聞き取りづらい講演を聴講すると損した気分になると思いますので、講師として音響機材には相応に費用を掛けるべきだと考えました。
生配信用と録画配信用の2通りで、機材の更新を検討しました。
【結論】今日の課題解決策
講演を収録する際のマイクに課題があり、音質の良い物に変えること、講演収録以外にも使えるモノを探す事が今日の仕事でした。
様々な検討を重ねた結果、マイクはXLR端子のモノを選ぶことにしたのでオーディオインターフェイスが必要となったのでZOOM社のハンディレコーダーH6を調達しました。
肝心のマイクはaudio-technica社のAT2050を調達しました。
なぜそこに至ったのか、何と比較したのか、何を妥協したのか、詳細について述べてまいります。
ZOOM H6 BLACK ハンディレコーダー
ZOOMハンディレコーダーのフラッグシップモデル『H6』にXYステレオマイク付属、シボ塗装を施したブラック・エディションが登場。MSステレオマイク、ショットガンマイク、外部マイク入力など、シーンに応じて交換できるZOOM独自の別売マイクカプセル活用でビデオグラファーの音声収録、ポッドキャスティング、マルチトラック録音など多様なニーズに対応します。 |
オーディオテクニカ コンデンサーマイクロホン AT2050
AT2050はあらゆるシーンのハイレベルなニーズに対応するコンデンサマイクとして、単一指向性、無指向性、双指向性に指向特性を切り替え可能。低ノイズでスムーズかつナチュラルな音質を生み出すダブルウェーブダイアフラムを採用、ダイアフラムにハニカム形状の凹凸を付ける事で、高感度、高S/Nを実現しています。宅録に求められているエアコンの騒音などを低減するローカットフィルタースイッチや、不要な雑音をカットする-10dBパッドスイッチを搭載しています。 |
├ リモートワーク変遷
├ 機材変遷
├ マイク付イヤホン と パソコンorスマートフォン
├ AIマイク内蔵スピーカー eMeet Luna
├ ピンマイク
├ 2020年夏に画像は向上
├ 画像は良いのに音質が悪い
├ 雑音に弱いスピーカー
├ 講演のマイクと言えば
├ ビデオ講演用にはスタンドマイク
├ 検索ワード『スタンドマイク』はいまいち
├ 888M『マランツプロ』
├ USB接続は捨てがたいがカメラ撮影には不向き
├ 3.5mmミニジャック or XLR
├ 端末に3.5mmマイク端子が無ければ接続不可
├ どうせならばXLR
├ 用途の確認
├ ダイナミックマイク or コンデンサマイク
├ ダイナミック/コンデンサ価格比較
├ コンデンサマイク(XLR端子タイプ)
├ マイク試聴
├ “素人”が話す分には何でも良さそう
├ コンデンサ・XLR端子・単一指向性
├ 初心者なのでaudio-technica
├ AT2020
├ AT2035
├ AT2050
├ 仕様
├ AT2050選定理由
├ XLRから端末へ
├ オーディオインターフェイス専用品
├ オーディオインターフェイス兼用品
├ ハンディレコーダー検討
├ ZOOM H6 BLACK を調達
├ XLRケーブル
├ ポップガード・マイクスタンド
├ SDカード
├ ウインドスクリーン
├ 3.5mm プレミアムオーディオケーブル
├ USB mini-B ケーブル
├ 蓄電池
├ 総額7.5万円
├ リモートワーク変遷
├ 機材変遷
├ マイク付イヤホン と パソコンorスマートフォン
├ AIマイク内蔵スピーカー eMeet Luna
├ ピンマイク
├ 2020年夏に画像は向上
リモートワーク変遷
2019年までは『テレビ会議』と言えば高価な機材を使って、事務所などの拠点に行って実施されるものがビジネス界では普及した方法でした。
WebExやSkypeなどのウェブサービスを利用した会議も行われていましたが、前者がハードウェアを買えばランニングコストがかからないのに対し、ウェブサービスは月額料金制なので、使用頻度が少ない企業には割高感がありました。
2020年のCOVID-19流行拡大を受けて状況は大きく変わり、ZoomやTeamsなどを使った飲み会まで開かれるに至りました。
社内会議も外部との面談もウェブ化、セミナーもウェブ化、新常態(ニューノーマル)ではウェブを使わないビジネスは限定的になることが容易に想像できます。
機材変遷
マイク付イヤホン と パソコンorスマートフォン
2020年以前からもウェブ会議に参加する事があったのですが、当時はマイク付イヤホンを使って参加していました。
audio-technica SoundReality スマートフォン用カナル型イヤホン リモコン/マイク付
オーディオテクニカのマイク付きイヤホンです。今まで色々と試してきた中で、電話会議等での音の鮮明さやマイクの音量などが最高に良かったのがオーディオテクニカです。 |
AIマイク内蔵スピーカー eMeet Luna
2020年6月にはウェブ会議に特化したマイク内蔵スピーカーを調達しました。
eMeet Lunaを自宅で一人で使っている分には何ら問題なかったのですが、多人数で会議室で使う場合などに支障が出始めたため、数か月後には2台目を購入しました。
写真ではわかりづらいですが、グレーとブラックを保有しています。
eMeet Luna 会議用マイクスピーカー
10名に満たない程度の人数でウェブ会議をする際に重宝しています。声が通りやすい人、声の小さい人、色々な人が混在する会議でも安定して音を伝えることができます。マイクとスピーカーが同じ装置ですのでハウリングしないので、セットアップの手間が軽減されています。 |
ピンマイク
2020年8月にはピンマイクも買いました。
この頃のウェブセミナーは生配信は少なく、録画した物を送ってくださいという依頼が多かったので、スピーカーとのハウリングは気にする必要が無かったため単体のマイクを買いました。
いまの知識からすると、ひどい音響であったことがわかります。常にジィーという音が鳴り続けている感じになるので、嫌な人にとっては聴いていられない講演だったと思います。
このマイクが今回のUpgradeの話題とも密接に関わります。
BUFFALO クリップ型マイクロフォン BSHSM03BK
襟元や胸元に取り付けることで、マイクの位置を気にすることなく通話することができます。マイクに息がかかることで発生するウィンドウノイズを低減できるウィンドウスクリーン付き。 |
2020年夏に画像は向上
2020年3月にヨドバシカメラで注文した39,570円のATEM Miniは入荷未定、夏になっても届かないようでしたので5月末でキャンセルし、価格は3倍以上だが夏中に入手可能なATEM Mini Pro ISOの予約を入れて調達しました。
それが届く前にWebカメラ化ができる一眼レフカメラEOS 90Dを調達し、この時点でウェブ会議で流す映像の高精細化が一気に進みました。
ATEM Mini Pro ISO調達後はSONYの10年落ちのHandyCamもウェブ会議や講演で使うようになり、カメラアングルやボケ感の異なる複数のカメラを扱えるようになりました。
Blackmagic Design社製 ATEM Mini Pro ISO
USBウェブカム出力とHDMI出力、LAN出力を兼ね備えた4チャネルスイッチャーです。ISOはUSB-Cで接続した記録メディアなどに直接録画することもできます。YouTubeのストリーミング配信にも対応しています。この1台でだいたいのことはできてしまいます。 |
├ 雑音に弱いスピーカー
├ 講演のマイクと言えば
├ ビデオ講演用にはスタンドマイク
├ 検索ワード『スタンドマイク』はいまいち
画像は良いのに音質が悪い
ATEM Mini Pro ISOには一眼レフカメラ(EOS 90D)やムービーカメラ(HandyCam)が接続され、画角や画素数、焦点などは格段に良くなりました。ZoomやTeamsなどでは画像が圧縮されるため、これ以上の画質は要らないと思います。
それとはアンバランスに、音は悪いままでした。
『単調』『古い電話のよう』などと表現方法は様々ですが『安っぽい』が言い当てているような気がします。
雑音に弱いスピーカー
6~8人程度の会議室で、声だけを聴いて進める会議であればeMeet Lunaの2台連結で対応できていました。
しかし見本市会場のような雑音が多い場所では、3~4人のミーティングテーブルに集まっても聞き取りづらいということがありました。
それを克服するために調達したのがPoly Sync 40です。
これを2台ペアリングすることで、広めの会議室でも問題なし、見本市会場でも何とか使えるというレベルに達しました。
詳細は別の記事で紹介しています。
【参考】Poly Sync 乗換検討&実機検証/ウェブ会議と講演の品質向上
Poly Sync 40+ 【標準版】
会議から音楽まで対応するクリアな音質のマイク内蔵スピーカーです。型番の最後に『+』が付いているのは専用Bluetooth接続コネクタ(BT600)が付属するモデルです。机上で1人で使用なら不要ですが、会議室などで使う可能性があればBT600は必須アイテムです。手元にPoly Sync 40が2台ありますが、大きめの会議やセミナーでは2台での並列利用が良いと思います。 |
講演のマイクと言えば
これまで50回以上の登壇経験がありますが、いつもマイクと言えば黒っぽく細長い、下図のような物でした。
これが業務用のマイクだと勝手に思い込んで、まずは講演用のマイクの検索から始めました。
ビデオ講演用にはスタンドマイク
フロアの聴衆が居る会場型の講演では、演者が座ることはなく、聴衆・スクリーン・パソコンなどを見ながら話すので、顔の向きに合わせてマイクも動かすため、マイクは手で持つのが普通でした。
しかしビデオ講演やウェブ講演などでは着席し、画面やカメラに向かって話すので顔の向きはほぼ一定、逆に画面からフレームアウトしてしまう方が問題になります。
そうなるとマイクも固定、おそらくスタンドに立てて使うのが良いのだろうという想像に至りました。
検索ワード『スタンドマイク』はいまいち
まずはAmazonで『スタンドマイク』と検索してみると、下図のような結果になりました。
半分くらいが『マイク用のスタンド』というジャンルでした。
ここで1つ思い出したのが『マランツプロ』というブランド名でした。
├ 888M『マランツプロ』
├ USB接続は捨てがたいがカメラ撮影には不向き
├ 3.5mmミニジャック or XLR
├ 端末に3.5mmマイク端子が無ければ接続不可
├ どうせならばXLR
├ 用途の確認
├ ダイナミックマイク or コンデンサマイク
├ ダイナミック/コンデンサ価格比較
├ コンデンサマイク(XLR端子タイプ)
├ マイク試聴
├ “素人”が話す分には何でも良さそう
├ コンデンサ・XLR端子・単一指向性
├ 初心者なのでaudio-technica
├ AT2020
├ AT2035
├ AT2050
├ 仕様
├ AT2050選定理由
888M『マランツプロ』
2020年にマイクの検索をしていた際に、ユーチューバーの方が『マランツプロ』というブランドのマイクを使っていると紹介していたのを思い出しました。
当時、Amazonで1万円くらいで売っていたように記憶していたのですが、今回検索して出てきたUSB接続のコンデンサマイクはセール品で2,229円、想像以上に激安でした。
しっかり探してみましたが、MPM-4000という最上位機種が過去価格で9,628円、セール価格で8,290円でしたので、過去に見たのはこのあたりに機種だと思います。
MPM-1000やMPM-2000は2016年からAmazonに掲載されている商品です。
マランツプロ USBコンデンサーマイク群(参考)
マランツプロ USBコンデンサーマイク M4U
USBケーブルでパソコンと接続して使えるマイクです。卓上スタンドが付属します。とにかく安いので、最初に試すには良いかもしれません。 |
マランツプロ USB コンデンサーマイク Pod Pack 1 基本セット品
マイク設置用のアームやクランプ、ホルダーなどがセットになった宅録がすぐに始められる商品です。ショックマウントは付いていないので住環境によっては同時に購入した方が良いかもしれません。 |
マランツプロ USBコンデンサーマイク Umpire
高音質USB単一指向性エレクトレットコンデンサーマイクです。ポップガードを搭載しています。 |
マランツプロ USBコンデンサーマイク MPM1000U
PCを使った音楽制作ができます。高速でアナログ信号からデジタル信号に変換できます。ダイカストを採用した堅牢なデザインのUSBマイクです。 |
マランツプロ USBコンデンサーマイク MPM2000U ショックマウント付
ショックマウントとはマイクのボディの所にあるカゴのような形の物です。足音などの振動をマイクに伝えない効果があります。 |
マランツプロ USBコンデンサーマイク MPM-4000U 各種調整内蔵
マランツプロのUSBコンデンサーマイクでは、MPM-4000Uを買えば必要なものはすべて揃うのではないかと思われます。マイク正面にツマミが付いており、ミュートや音量調節などができます。ヘッドホン出力もあります。 |
USB接続は捨てがたいがカメラ撮影には不向き
マランツプロが推すUSB接続のマイクは、パソコンやiPadなどで使うには優れています。マイク単体で完結するので、それ以上の費用もかかりません。
筆者は小物撮影もすることがあり、これまでは一眼レフカメラにバッファロのピンマイクを取り付けて集音していました。
できればモノの撮影をする際にも使いたいですし、講演の様子をカメラで撮影することもあるので、3.5mmミニジャックは使いたいなと思っています。
また、ATEM Mini Pro ISOも保有しており、講演の際にはいつも使っているので、ATEM Mini Pro ISOのオーディオインターフェイスにも対応してもらえると、動画編集が行いやすくなります。
ということでUSB以外のインターフェイスについて掘り下げて行きました。
3.5mmミニジャック or XLR
マイクの端子にはいくつか種類があります。
マイク付きイヤホンなどでも使われる細いピン状の物は3.5mmのミニジャックです。よく見るとステレオとモノラルで極数が違いますが、太さは同じです。
これとは違い、もっとゴツい端子形状の物があります。
XLR端子というマイク専用のコネクタを使うタイプのマイクがあり、業務用のマイクはXLR端子の物が多いです。
小中学校の体育館でマイクの準備をしたことがある人は見たことがあるかもしれませんが、3本のピンが出ている端子です。
先述のマランツプロでも、Amazonのサイトで1機種だけXLR端子の製品が紹介されています。
マランツプロ XLRコンデンサーマイク MPM-1000J
XLR端子型のファンタム電源を必要とするタイプの本格派マイクです。マイク単体では役に立ちませんし、ケーブルがあっても電源が無いと動きません。XLRはマイクや電子楽器などに使われる端子、音の良い製品になると当然のようにXLR端子になっています。この製品はXLR端子にしては安いと思います。 |
端末に3.5mmマイク端子が無ければ接続不可
以前使用していたFujitsuのラップトップはマイク端子がありました。20年以上前のNECのデスクトップにもマイク端子があったので当たり前かと思っていましたが、現在使用中のLENOVOのゲーミングパソコンにはマイク端子がありません。
3.5mmミニジャックのマイク端子が無ければ、パソコンとの接続にはUSBを使うなど何らかの対応が必要になります。
SONYのマイクに3.5mmミニジャックをUSBに変換するコネクタが付属していたのですが、使う機会がないと思って片づけたまま、行方不明なのでもう使えないと思います。
3.5mmミニジャックのマイクにも電源が必要で、一般的には端子から供給されているようですが、そもそも3.5mmミニジャックが無い端末からは電源も供給されないのでマイクはOnにはなりません。
端末とのインターフェイスとして、マイクの電源として、何らかの中間デバイスが必要になります。
どうせならばXLR
3.5mmミニジャックを使うにしても中間デバイスが必要であるならば、XLRにしようかと考えて、XLRのマイクと中間デバイスの調査を開始しました。
ここで、要点整理をしておきます。
用途の確認
マイクの用途について、現状でも使っている方法から想像してみました。
- パソコンに接続してZoomやTeamsの音声に使用
- パソコンに接続して動画の音声に使用
- ATEM Mini Pro ISOに接続して音声に使用
- ATEM Mini Pro ISOに接続して複数名の音声に使用
- 一眼レフカメラに接続して集音(物音)に使用
- 一眼レフカメラに接続して音声に使用
端末をパソコンに限定すればUSB接続でも対応可能ですが、ATEM Mini Pro ISO や一眼レフカメラには3.5mmミニジャックしかありません。
今回の目的は500円程のピンマイクや、マイク内蔵スピーカーのマイクよりも高音質なマイクを探すことにあるので、3.5mm接続のマイクでは適当な機種が無さそうなことがネット検索でわかったので、XLRのマイクを探していきます。
ダイナミックマイク or コンデンサマイク
ネット通販でXLRマイクを検索すると『ダイナミックマイク』と『コンデンサマイク』が出てきます。
原理が違うので、製造コストや音質の限界に差が生じるというのが簡単な説明です。もっと細かいことは専門家の方々が解説してくださっています。
ダイナミックの特徴は、特別な電源設備などを必要としないことです。カラオケの装置やラジカセにジャックを差し込んで使うイメージです。
マイク側はXLRの3ピン端子ですが、装置側は6.3mm(1/4インチ)のジャックになっているタイプが多いようです。
カラオケボックスだとワイヤレスが主流なので端子形状を見る事は少ないですが。
コンデンサマイクは、電源が必要というのが特徴ですが、専用電源を供給してまで使われるだけのことはあります。
プロも使うマイクなので高感度であり、音質が優れています。音を受けて信号に変換する部分の構造が緻密で繊細なため、価格は高く、そして壊れやすいという特徴があります。
【参考】audio-technica: Microphone Navi, マイクロホンを識る
【参考】SHURE: マイクロホン・ガイドブック あなたのマイク選び・使い方に役立つ
ダイナミック/コンデンサ価格比較
ネット通販で検索するとダイナミックマイクは2千円~2万円程で、5千円前後の商品が人気の中心にあるようです。
コンデンサマイクは5千円~3万円程で2万円前後の商品が人気の中心にあるようです。
ヨドバシカメラの検索ではダイナミックマイクは1,310円~129,800円、コンデンサマイクは4,690円~269,360円でした。
店頭在庫品の最高値はダイナミックマイクはSENNHEISERのMD421-IIで73,700円(京都店)、コンデンサマイクはSONYのC-100で145,340円(Akiba、横浜、梅田)でした。秋葉原や梅田の店舗まで取りに行くのであれば、夜中に14.5万円のマイクを30分以内に用意してくれます。
ネット通販の状況から察するに、音質重視であればコンデンサマイク、それ以外の価格や丈夫さなどが優先される場合はダイナミックマイクを選べば良いのかなと思いました。
コンデンサマイク(XLR端子タイプ)
今回は音質重視なのでコンデンサマイクを調達することに決めました。
楽器屋さんや音響機器のレンタル業者さんのウェブサイトから、いくつかのメーカー名をピックアップすることができました。
SONYのマイクは”THE FIRST TAKE”の映像で印象的なのでイメージしやすかったです。
ただし、全員がSONYのマイクを使っている訳ではなくそれぞれに違う物を使っているようです。
ネット検索で『サンパチ』(38)と呼ばれるソニーのマイクが業界定番の1つであるそうで、漫才師の前に出て来る四角いマイクがC-38Bという原音を忠実に再現するプロ用マイクです。定価20万円です。
『ゴッパー』『ゴッパチ』(58)というマイクも散見されました。こちらはSHUREのSM58というマイクです。ボーカルマイクという声のためのマイクの定番の1つです。
その他、いくつものブランド名が出てきました。これらを参考に絞り込みをしていきます。
- ソニー(SONY)
- マランツ(Marantz)
- オーディオテクニカ(audio-technica)
- シュア(SHURE)
- ロード(RODE)
- アーカーゲー(AKG)
- ノイマン(NEUMANN)
- エムエックスエル(MXL)
- ブルー(Blue)
【参考】PANDA STUDIO レンタル
【参考】SOUND HOUSE:コンデンサーマイク
【参考】島村楽器:FAQ ゴッパー ゴーナナ、クジラマイク とは?
【参考】島村楽器 イオンモール長久手店:マイクの選び方&ラインナップ紹介
【参考】島村楽器 名古屋パルコ店:意外と知らないマイクの基本知識&用途別の選び方
【参考】島村楽器 名古屋パルコ店:あのマイクは何??人気Youtubeチャンネル『THE FIRST TAKE』で使用されているマイク機材を大調査!
マイク試聴
価格差がマイクの性能にどのくらい影響を与えるのかわからないので比較動画を試聴しました。
SHUREのSM58は1万円台前半、KSM8は6万円前後なので価格差は5~6倍あります。
島村楽器さんが歌手を使ってマイクを比較しています。
別な比較動画もあります。コンデンサーマイクとダイナミックマイクを、それぞれ数機種比較しています。
ダイナミックマイクはSHURE SM58、SHURE SM57、SENNHEISER MD421-Ⅱ、SHURE SM7Bの4機種を比較しています。
コンデンサーマイクはNEUMANN U87Ai、RODE NT2、AKG C414 XLⅡ、AKG C1000S、MXL770、Peluso 22 47を比較しています。
何となくですが、CM風のナレーションの『高田馬場』の『た』の感じが違うような気がしました。オーディオブック風の方は声の再現性というか、こもる感じがそれぞれに違うということは何となくわかったような気がします。
【参考】島村楽器:ボーカルマイク 比較!人気マイク14種類を聴き比べ!
SHURE ダイナミック マイクロフォン SM58
定番のプロ仕様の単一指向性 (カーディオイド) ダイナミック型ボーカル・マイクロホンです。ライブパフォーマンスでもスタジオレコーディングでも使われるボーカル収音のためのマイクです。 |
SHURE ダイナミック マイクロフォン SM57
楽器用マイクとして人気のモデルで、どこの楽器屋さんでも売っています。スピーチ用にも使えます。 |
SHURE ダイナミック マイクロフォン KSM8
超極薄ダイアフラム2枚(アクティブとパッシブ各1枚)を組み合わせたプロ仕様のダイナミック型ボーカル・マイクです。 |
SHURE ダイナミック マイクロホン SM7B
代表画像が物語るようにナレーションに適したマイクです。 |
SENNHEISER MD421-II
『クジラマイク』という愛称で知られるダイナミックマイクロフォンの代表格です。その優れた音質とカーディオイド特性を活用して、スピーチボーカル、ドラム、管楽器と様々な音源に対してスムーズなサウンドを提供します。 |
NEUMANN U87Ai Studio Set
THE FIRST TAKEでLiSAさんが紅蓮華を歌ったときに使っていたマイクです。無指向性、単一指向性、双指向性の切替が可能です。数十万円するプロ志向のマイクです。 |
RODE NT2
マイク本体のスイッチで指向性、PAD、ローカットをそれぞれ3段階で切り替え可能です。ショックマウント、ポップフィルター、マイクケーブルが付属しています。 |
AKG C414 XL II サイドアドレス型 コンデンサーマイクロホン
『C414』は名機として知られるマイクです。XL IIは9段階の指向性切替と4段階のPAD、ローカットフィルターを搭載しています。専用ケース、ショックマウント、ウインドスクリーン、ポップガードなど付属しています。 |
AKG スティック型コンデンサーマイク C1000S
乾電池(単三)でもファンタム電源でも稼働するコンデンサーマイクです。 |
MXL コンデンサーマイクロフォン 770
1万円台で買えるコンデンサーマイクです。キャリーケースとショックマウントも附属しています。 |
Peluso 22 47
真空管のコンデンサーマイクです。数十万円するデバイスである上、電源も特別、取扱注意です。 |
“素人”が話す分には何でも良さそう
マイクによる違いがあることは動画からわかりましたが、その良し悪しは判断がつきません。
これまで使ってきた500円のマイクや、パソコン内蔵マイクでは、そもそも『マイクロフォン』としての帯域がどうとか仕様すらわからないような製品でしたので、さすがにそれはナシだということはわかりました。
どんな音でも集めてしまうようなマイクではなく『単一指向性』のマイクにすることで話者の声だけを拾うことができることに意味があることがわかりました。
今まで歌手の人が、なぜマイクに口が付きそうなほど近づいているのかわかりませんでしたが、今回の調査でわかりました。
マイクが余計な音を拾わないようにするには、マイク近傍の音しか拾わないようにすることが1つの方法であるがゆえに、マイクに口を近づけないと音を拾ってくれない、という事になるという理屈がようやくわかりました。
そこで、買うべきマイクは単一指向性だとわかったのでコンデンサマイクで、XLR端子で、単一指向性のマイクに絞り込みました。
コンデンサ・XLR端子・単一指向性
このキーワードでプロではない人に人気の機種は以下のものであることがネット検索でわかりました。
- マランツプロ MPM1000J(6千円前後)
- audio-technica AT2020(1万円前後)
- audio-technica AT2035(2万円前後)
- audio-technica AT2050(3万円前後)
- audio-technica AT4040(4万円前後)
- AKG C214(4万円前後)
- AKG C314(6万円前後)
- AKG C414(8万円前後)
雑に分類すると、マランツプロが入門用、オーディオテクニカが初心者~中級者向け、アーカーゲーが中級~ハイアマチュア向けと見る事ができそうです。
セミプロとでも言いますかユーチューバーで話すだけの人、例えばゲーム中継系では5万円前後の機種を使っている人が散見されます。マイク付イヤホンの人も居るので、さほどこだわりはないかもしれません。
歌う系のユーチューバーは稼ぎによっても違うようです。2~3万円のマイクの人も居れば、とても高価なマイクを使う人も居るので、ハイアマチュア・セミプロ・プロ・売れているプロでそれぞれお金の掛け方も違います。
初心者なのでaudio-technica
先ほどの雑な分類でいくと、筆者は初心者で、今後は講演でお金を貰う機会が増えるかもしれないと考えて中級者くらいまでを視野に買い物をすることにしました。
そうなると”audio-technica”がちょうど良さそう、予算の都合もあるので以下の3機種をターゲットとしました。
- audio-technica AT2020(1万円前後)
- audio-technica AT2035(2万円前後)
- audio-technica AT2050(3万円前後)
AT2020
AT2020はXLR仕様とUSB仕様の2種類がリリースされています。
累計100万本超の販売実績、2006年からのロングセラーで、定価12,980円(税込)はコストパフォーマンスという面でも優れています。
AT2035
AT20235は自宅録音/動画配信のために設計された20シリーズです。
エアコンの騒音などを低減するローカットフィルター、不要な雑音をカットする−10dBパッドスイッチを搭載しています。
AT2050
AT2050はあらゆるシーンのハイレベルなニーズに対応するコンデンサマイクとして、単一指向性、無指向性、双指向性に指向特性を切り替え可能。
低ノイズでスムーズかつナチュラルな音質を生み出すダブルウェーブダイアフラムを採用、ダイアフラムにハニカム形状の凹凸を付ける事で、高感度、高S/Nを実現しています。
宅録に求められているエアコンの騒音などを低減するローカットフィルタースイッチや、不要な雑音をカットする-10dBパッドスイッチを搭載しています。
仕様
AT2020 | AT2035 | AT2050 | |
型式 | バックエレクトレットコンデンサー型 | バックエレクトレットコンデンサー型 | DCバイアスコンデンサー型 |
指向特性 | 単一指向性 | 単一指向性 | 可変(全指向性/単一指向性/双指向性) |
周波数特性 | 20~20,000Hz | 20~20,000Hz | 20~20,000Hz |
感度 | -37dB | -33dB | -42dB |
最大入力音圧 | 144dB S.P.L. | 148dB S.P.L. | 149dB S.P.L. |
ローカット | – | 80Hz、12dB/oct | 80Hz、12dB/oct |
SN比 | 71dB以上 | 82dB以上 | 77dB以上 |
出力インピーダンス | 100Ω平衡 | 120Ω平衡 | 120Ω平衡 |
電源 | ファントムDC48V | ファントム DC11~52V | ファントム DC11~52V |
消費電流 | 2mA | 3.8mA | 4.7mA |
質量 | 345g | 403g | 412g |
市価 | 11,800円 | 17,800円 | 25,800円 |
オーディオテクニカ コンデンサーマイクロホン AT2020
オーディオテクニカのXLR対応コンデンサーマイクの汎用モデルです。1万円台の割に高性能でコストパフォーマンスの良さに定評があります。 |
オーディオテクニカ コンデンサーマイクロホン AT2035
AT2020の基本性能をおさえた上で、雑音を減らすフィルターを搭載したモデルです。 |
ZOOM H6 BLACK ハンディレコーダー
ZOOMハンディレコーダーのフラッグシップモデル『H6』にXYステレオマイク付属、シボ塗装を施したブラック・エディションが登場。MSステレオマイク、ショットガンマイク、外部マイク入力など、シーンに応じて交換できるZOOM独自の別売マイクカプセル活用でビデオグラファーの音声収録、ポッドキャスティング、マルチトラック録音など多様なニーズに対応します。 |
AT2050選定理由
冒頭で結論を述べているのでAT2050を選択したことは既知のとおりですが、なぜAT2050になったかを振り返ります。
USBでも3.5mmミニジャックでもない方法ということでXLRが選ばれ、ダイナミックではなくコンデンサマイクという事に絞るとオーディオテクニカ、そして3機種からAT2050の選定へと進みました。
諸元表などを見ても違いはわかりません。周波数特性が同じ3機種なので、どれを選んでも私の声の拾い方には差が無いと思います。
ローカットフィルタについては、スタジオではない一般的な部屋での録音には必要だと思いましたので、ここでAT2020が脱落となります。
ここで実勢価格を見た時に1.45倍、8千円差の重みを検討してみました。
AT2035もAT2050も発売日は同じ2008年11月21日、10年以上の評価を受けて来てなお販売されている機種なので信頼性は同等とみなしました。
大きな違いは『指向性』です。
講演で必要とされる『単一指向性』については両機種とも備えています。ここまでは2機種同等です。
AT2050は『全指向性』と『双指向性』も持っている少し変わった機種なのですが、この2つの指向性に8千円の価値があるのかどうかを考えた末、AT2050を選びました。
双指向性(Bidirectional)を使う事は稀、たぶん一度も使わないと思います。
全指向性は無指向性、Omunidirectionalなどが同義語です。誰かに向けて限定的に音を録るのではないので、座談会などで輪の中心にマイクを置けば、全体から音を拾うことができます。
今後、セミナーイベントなどでパネルディスカッションなどを実施する際に1人1本ずつのマイクを用意できない場合、無指向性のマイクが役立つかなと思いました。
【参考】audio-technica: マイクロホンを識る, 全指向性(無指向性)とは?
【参考】SHURE: マイクの指向性: 何を、どこで、どう使う?
├ オーディオインターフェイス専用品
├ オーディオインターフェイス兼用品
├ ハンディレコーダー検討
├ ZOOM H6 BLACK を調達
XLRから端末へ
マイクの端子はXLR、機材にはファンタム電源が必要であるという音響機材側の条件が付けられました。
他端となるデバイスはパソコン(Windows / Mac)、スマートフォン(Android / iPhone / iPad)、一眼レフカメラ(CANON / SONY)、USBキャプチャデバイス(ATEM Mini Pro ISO)が想定されます。
これらの接続端子はUSBまたは3.5mmミニジャックであり、両方に対応できなければなりません。
オーディオインターフェイス専用品
オーディオインターフェイスには専用品が多数あります。普通ならば専用品を選ぶのだと思います。
ネット通販では数千円~2万円程の商品がリストアップされます。
見た目でわかる違いはポート数や調整項目の多少です。
人気商品としてよく知られるのがヤマハのAGシリーズです。2022年4月に新機種が出たので乗換を検討している人も多いと思います。
YAMAHAのAGシリーズの紹介動画を見れば、おおよそオーディオインターフェイスが何をする物なのかはわかると思います。
専用品についてはオーディオ系の各社から多種多様な機種が出ています。
ツマミの数が少なければ安いのですが、マイクの場合は音量だけでなく感度も関わるので、できればしっかり調整できる物を選んだ方が良いと思います。
ヤマハの6chタイプが2万円台で買えるので、わざわざ1~2chの他社製品を買う人は少ないのかなと思います。
その中でいうとZOOM社のLiveTrak L-8はXLR入力が6系統もありますので、マイクだけでなく楽器のアンプなどもたくさんつなぐことができます。
XLR出力もあるので、音楽イベントなどでも使えるデバイスです。
YAMAHA ライブストリーミングミキサー 6チャンネル AG06MK2
XLRマイクが二本同時に使えるライブ配信ミキサーです。色々なツマミが付いていて細かく調整できます。 |
YAMAHA ライブストリーミングミキサー 3チャンネル AG03MK2
XLRマイクが使えるライブ配信ミキサーです。YouTubeなどで喋りながら効果音を入れたりするときにも手元で使われていることがあります。 |
ZOOM 8chデジタルミキサー LiveTrak L-8
ポッドキャスティングやストリーミング、少人数のライブPA、ライブパフォーマンス用ミキサー、舞台演劇、音楽制作など、多用途に使用可能でコンパクトなデジタルミキサー+マルチトラックレコーダー+USB オーディオインターフェースです。 |
ZOOM社 オーディオインターフェイス UAC-2
業務用オーディオメーカーのZOOM社からリリースされているインターフェイスデバイスです。USB2.0の10倍、FireWire 800の6倍もの転送速度を誇るUSB3.0 SuperSpeedインターフェース規格を採用しています。 |
Roland USBオーディオインターフェイス RUBIX-22
2in/2outのローランド製オーディオ・インターフェースです。ハイレゾ認定を取得しています。 |
オーディオインターフェイス兼用品
ここで思い出しました。
ハンディレコーダーがマイクを兼用でき、オーディオインターフェイスも兼用できると聞いたことがあったので調べてみました。
メーカーとしてはZOOM(ズーム)とTASCAM(タスカム)が強いようです。
ZOOMはウェブ会議システムのzoomではなく、業務用AV機器を手掛けるZOOM社です。主な商品群はハンディレコーダー以外にデジタルミキサー、エフェクタ、各種マイクロフォン、ハンディビデオなどです。
TASCAMは米国の企業で、創業時はTEAC AUDIO SYSTEM COMPANY OF AMERICAという名称でした。”CAM”はカメラではないようです。放送関連など本格的な業務用からハイアマチュア向けの製品まで幅広いラインアップがあります。
2社の製品を比較してみます。
ハンディレコーダー検討
ハンディレコーダーには、よくあるICレコーダーのように本体のマイクを使って集音し、録音する機能があります。
入力は内蔵マイクだけではなく、外部機器も使えるタイプがあり、それが3.5mmミニジャックであったり、XLR端子であったりします。
まずXLR端子があり、ファンタム電源供給ができるハンディレコーダーに絞ります。
- ZOOM H8
- ZOOM H6 BLACK
- ZOOM H5
- ZOOM H4N PRO BLACK
- TASCAM Portacapture X8
- TASCAM DR-40X
- TASCAM DR-100 MK III
上記の機種はいずれもUSBオーディオインターフェイスに対応しているようでしたので、そのままパソコンにつないでマイクとして使えると考えられます。
ここで、ハンディという名に相応しくないというか、本体が見た目に大きい2機種は除外しました。特にPortacapture X8は長さが20cmを超えていたので、持ち運びに難があると考えました。
ZOOM H8 | TASCAM Portacapture X8 | |
入力 | 8 (録音トラック数12) | 6 (録音トラック数8) |
出力 | 1 ヘッドフォン、LINE 共通 | 2 ヘッドフォン、LINE独立 |
フォーマット (WAV) | 44.1/48/96 kHz 16/24-bit モノ/ ステレオ | 44.1k/48k/96k/192kHz 16/24bit 32bit float |
フォーマット (MP3) | 128、192、320 kbps | 44.1k/48kHz 128k/192k/256k/320kbps |
記録メディア | SD | microSD |
ZOOM H8 8chフィールドレコーダー
スマホ感覚で操作できるカラータッチスクリーン、プロジェクトに合わせて機能とUIを最適化するアプリ搭載。6系統の外部入力、8チャンネル分の入力信号をマルチトラックに録音できます。 |
TASCAM Portacapture X8
タッチパネルによる直感的な操作と32bit float録音対応 次世代のハンドヘルドレコーダー。 |
ハンディレコーダーを一眼レフカメラに取り付けて外部マイクとして使用する想定があったので、カメラシューへの対応は必須でしたが、リストしたすべての機器が対応済でした。
撮影内容によりX-Y方式とA-B方式、あるいは別の方式に変えていく可能性があったので、対応していない機種(H4n)をリストから外しました。
TASCAMの良い点は、本体に備え付けられているマイクがX-Y方式とA-B方式で切替できる点です。
ZOOM社がそれを真似しないところを見ると知財が抑えられているのだと思いますので、今後もZOOM社に備わることはないと考えました。
- ZOOM H6 BLACK
- ZOOM H5
- TASCAM DR-40X
- TASCAM DR-100 MK III
ファンタム電源について『48V』しか表記が無いTASCAMと、『12V/24V/48V』『個別On/Off』を備えていると明記しているZOOMで、もし同じ価格ならZOOMを選んだ方が良いなと思いました。
TASCAM社の2機種は写真をみてわかるとおり、入力ポートに対する個別の調整ダイヤルが付いていません。
これは同社の上位機種でも同じで、Portacapture X8はタッチパネル画面の中で色々と操作できるものの、アナログで操作することができません。
そこで、ポート個別に調節ダイヤル等が付いていない機種をリストから外しました。
DR-40Xは2万円を切る価格が魅力的でしたが、残念です。
TASCAM DR-40X | TASCAM DR-100 MK III | |
入力 | 4 | 3 |
出力 | 1 ヘッドフォン、LINE 共通 | 2 ヘッドフォン、LINE独立 |
フォーマット (WAV) | 44.1k / 48k / 96k Hz 16 / 24 bit | 44.1k/48k/88.2k/96k/176.4k/192k Hz、 16/24ビット |
フォーマット (MP3) | 44.1k / 48k Hz 32k / 64k / 96k / 128k / 192k / 256k / 320k bps 32k~320k bps、VBR対応、ID3TAG Ver. 2.4対応 | 44.1k/48k Hz、 128k/192k/256k/320kbps |
記録メディア | SD | SD |
TASCAM DR-40X
USBオーディオインターフェース搭載、4トラックオーディオレコーダー |
TASCAM 業務用リニアPCMレコーダー DR-100MK3
『業務用』を謳うこの機種は『録音事故』の防止機能が充実しています。大容量リチウムイオンバッテリーを搭載していながら単三電池との併用も可能です。 メイン録音とバックアップ録音を同時にできます。 |
残ったモノはZOOM社の2機種です。
両者の共通点としては上端に付いているマイクは交換式なので特性の異なるマイクに取替可能です。
その交換式マイクを含め、入力ポートに対する個別の調節ダイヤルが備わっています。
各ポートの入力On/Offは本体正面のボタン1つで操作できます。
サイズ差は1cm~2cm程ですが、重量差は倍近くあります。
画面はH6がフルカラー、H5はバックライト液晶なので白黒表示のような感じです。
XLR入力ポートは4口と2口の違いがあります。
そして価格差は1.16倍、4,800円です。
発売時期がH5は10年近く前、H6は2020年なので、ここの間を『新しいのが良い』とするのか『好評だから長く販売されている』と見るのかが難しいところです。
ZOOM H6 BLACK | ZOOM H5 | |
実勢価格 | 34,800円 | 30,000円 |
フォーマット WAV | 44.1/48/96kHz 16/24bit | 44.1/48/96 kHz 16/24bit |
フォーマット MP3 | 44.1kHz 48〜320kbps | 44.1/48 kHz 16/24bit |
サイズ | 77.8 × 152.8 × 47.8 | 66.8 × 135.2 × 42.1 |
重量 | 280g | 176g |
記憶メディア | SDカード | SDカード |
XLR入力 | 4 | 2 |
ファンタム電源 | 12V/24V/48V 4ポート個別On/Off | 12V/24V/48V 2ポート個別On/Off |
INPUT | XYH-6 ×1(マイク附属) XLR/TRS ×4 MIC ×1 | XYH-5 ×1(マイク附属) XLR/TRS ×2 MIC ×1 |
OUTPUT | LINE ×1 PHONE ×1 | LINE ×1 PHONE ×1 |
USB | mini-B | mini-B |
スピーカー | 400mW 8Ω モノラル | 400mW 8Ω モノラル |
ディスプレイ | 2.0インチ フルカラーLCD | バックライト付きLCD |
電池 | 単三電池 ×4 | 単三電池 ×2 |
三脚取付穴 | 1/4インチ・カメラネジ | 1/4インチ・カメラネジ |
ZOOM H5 ハンディレコーダー
場面に応じてマイクを取り替えることができるデタッチャブル構造。オプションとして、MSマイク、ショットガンマイク、TRS XLRコンボ端子アタッチメントなどを用意。2系統のTRS XLR入力を装備。環境音とナレーション、全体音響と複数の役者の音声など、一度に最大4トラックまでの録音が可能。大音量に対しても余裕の最大入力音圧140dB SPL。 |
ZOOM H6 BLACK ハンディレコーダー
ZOOMハンディレコーダーのフラッグシップモデル『H6』にXYステレオマイク付属、シボ塗装を施したブラック・エディションが登場。MSステレオマイク、ショットガンマイク、外部マイク入力など、シーンに応じて交換できるZOOM独自の別売マイクカプセル活用でビデオグラファーの音声収録、ポッドキャスティング、マルチトラック録音など多様なニーズに対応します。 |
ZOOM H6 BLACK を調達
色々と検討した結果、お財布の方も何とかなりそうだということで ZOOM H6 BLACK を調達することにしました。
ざっと調べたところ調達価格は3.5万円くらいを目途に、オプション品を付けるか否かで増減があるという感じでした。
当面は持ち運ぶ予定はないのでケースは不要、もし持ち運ぶならばマイクロフォンも一緒に入るケースを買おうと思います。
ウインドスクリーンは単品と、ケーブル類がセットになった物がありますが、単品で良いかなと思います。リモコンが必要な方は、リモコン単体では売っていないみたいなので、ここでセット品を買った方がリーズナブルかもしれません。
米国のAmazon.comの価格は349.99ドルでしたので、日本での値ごろ感に近いと思います。米国から輸送してもらうと送料が49.82ドルかかるので、日本に住んでいるなら日本で買った方が安いです。1ドルが80円以下になったらUSでの購入を考えても良いかもしれません。
英国のAmazon.co.ukの価格は352.57ユーロでしたので、こちらも日本での値ごろ感に近いと思いますが、UKでの販売者がAmazon USになっているので、おそらくドルの感覚より割高感があるのではないかと思います。UKから日本への発送は行っていません。
ZOOM H6 BLACK ハンディレコーダー
ZOOMハンディレコーダーのフラッグシップモデル『H6』にXYステレオマイク付属、シボ塗装を施したブラック・エディションが登場。MSステレオマイク、ショットガンマイク、外部マイク入力など、シーンに応じて交換できるZOOM独自の別売マイクカプセル活用でビデオグラファーの音声収録、ポッドキャスティング、マルチトラック録音など多様なニーズに対応します。 |
├ XLRケーブル
├ ポップガード・マイクスタンド
├ SDカード
├ ウインドスクリーン
├ 3.5mm プレミアムオーディオケーブル
├ USB mini-B ケーブル
├ 蓄電池
XLRケーブル
マイクとオーディオインターフェイスが揃いましたが、両者を結ぶケーブルが無いと使えません。
ケーブルの良し悪しについて詳しくないので、マイクと同じメーカー(audio-technica)が無難なのかなと思いました。
audio-technicaのATL458Aは家電量販店の店頭在庫もあるような汎用のケーブルです。
オーディオテクニカ キャノンケーブル ATL458A
マイクロホンやミキサー、パワーアンプなどのさまざまな接続機器に合わせて選択できるケーブルです。 |
ポップガード・マイクスタンド
マイクに息がかからないようにするポップガードと、マイクが口元にしっかりと当たるように位置調整できるアーム型のマイクスタンドを購入しました。
セールではないが2千円を切る商品でも十分に機能しています。特にバネが弱いとか、そういったことはありません。
マイクアーム スタンド
机にクランプを取り付け、アームにマイクを取り付けて自在に位置を調整するツールです。ポップガードなどがセットになった商品もネット通販ではたくさんみられます。筆者が購入した商品はAmazonで2千円くらいの商品です。 |
SDカード
ハンディレコーダーの記憶メディアはSDカードです。
SDHCカードなら32GBまで、SDXCカードなら64GBか128GBです。
32GBも128GBも価格差があまりないので、128GBでも良いと思います。
映像の記録ほどビジーにはならないと思いますが、チャネル数が多いので、フルで使う可能性があれば書き込み速度も気にして調達した方が良いと思います。
“32GB SDHCカード
特別なことはないSDカードです。 |
SDXC 128GB (SanDisk Ultra)
SDカードです。 |
ウインドスクリーン
マイクに風が当たってもボコボコと音が入らないようにするためのツールです。
ZOOMのハンディレコーダー用に作られた物ですので、サイズ感はピッタリだと思います。
安物買いの銭失いとならないように、今回は純正品を買って使っています。
初めてだったので純正品を買いましたが、もしかすると社外品でも良いのかもしれません。
ZOOM ヘアリーウィンドスクリーン WSU-1
業務レベルの風防性能で、屋外での録音時に威力を発揮するヘアリーウィンドスクリーン。 |
3.5mm オス-オス オーディオケーブル
ZOOM H6 BLACKと一眼レフカメラやATEM Miniシリーズなどを接続するためのケーブルです。
3.5mm プレミアムオーディオケーブル
3.5mmステレオミニジャックのオス-オスケーブルです。 |
USB mini-B ケーブル
ZOOM H6 BLACKとパソコンとを接続するためのケーブルです。
いまどき、miniBケーブルを使わないので、古いケーブルを探しても見当たらないのであきらめて買いました。
SONYのNFCリーダー『PaSoRi』のRC-S370やRC-S380ではminiBを使っているので、確定申告の時期には役立っています。
USB2.0ケーブル (Aオス – miniBオス)
コネクタ形状:USB(A)オス-USB(ミニB)オス |
蓄電池
ZOOM H6 BLACKは単三電池4本で動作します。
電池交換も安くはないので蓄電池を買いました。
EBLというブランドは初めてですが、電池8本に充電器が付いて2,500円くらいでした。
ケーブルはUSB Type-Cではないのでさほど大容量は必要ないとは思いましたが、8本も同時に充電するので3A対応の充電アダプタを用意しました。
単3 充電池充電器セット
8スロット充電器と2800mAh単三電池8本のセット |
エレコム USB充電器 18W QuickCharge3.0対応 MPA-ACUQ01BK
USB5V・3A対応の大容量充電器です。QuickCharge3.0対応なので9V・2A、12V・1.5Aにも対応しています。 |
総額7.5万円
今回の調達品は以下の通りでした。
- マイク AT2050(26千円)
- ポップガード+アーム型マイクスタンド(2千円)
- ハンディレコーダー H6(35千円)
- SDカード(2千円)
- H6ウインドスクリーン(2千円)
- XLRケーブル(2千円)
- 3.5mmステレオジャックケーブル(1千円)
- USB miniBケーブル(1千円)
- 単三充電池(2.5千円)
- USB充電器(1.5千円)
合計してみると7.5万円、結構な調達額です。メインとなるマイクとハンディレコーダーで6.1万円ですので、やはりそこが価格を左右することになります。
これだけの金額を費やしたので、元が取れるように講演活動をするか、何か良い音を録りに行きたいと思います。
空港が近いので、飛行機の音でも録ってみようかと思います。
おわりに
今回、素人がしっかりとしたマイクを買おうとして悪戦苦闘しました。
とりあえず機材は揃い、録音もできているので課題は解決されていますが、そもそもこの選択肢が正しかったのかどうかはまだわかりません。
これから勉強していく中で、後悔が生まれるかもしれませんがそれも試練の1つとして捉え、次に失敗しないために調査方法などを検討したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。