★今日の課題★
Windows11に変更後の課題を抽出し改善
Windows11←10から2カ月
2022年10月16日にWindows11にUpgradeしてから丸2カ月が経過したところで、Windows11の課題について検討してみました。
2カ月経過しても変化が無いということは、今後も長らく付き合って行かなければならないということになりますので、どう付き合って行くべきかも考えてみたいと思います。
スタートメニュー
これは以前と変わった点がいくつもありますが、ブロックを並べるという方法は変わっていません。
Windows10の場合、プログラムのアイコンはサイズを変更したり、任意の位置に留めることができ、空欄も配置することができました。
Windows11の場合、順番に整然と並べられてしまいます。カテゴリ分けもできないようです。
Windows10のときには下図のように『Creative』や『Work』などカテゴリ分けをして、適当に配置して使いやすいようにしていたので、これができないのは残念です。
スタートメニューを開いたときに表示される件数も減ってしまい、下方に行くためにはクリックしなければならないのも残念です。手間は1つでも減らしたいです。
Windows11の設定画面では下図のように用意されたいくつかのパターンからしか選べません。
タスクバー
前述のスタートメニューの図でもお気づきになられたかもしれませんが、タスクバーの位置に変化があります。
筆者はWordやExcelを使うことが多いため、なるべく下の方まで表示されるようにとタスクバーはサイドに置いていました。
ところが、Windows11になってからはタスクバーが下に固定されてしまい、右サイドに持って行くには裏設定のような、普通は書き換えるべきではない部分を書き換えるくらいの仕事が必要になります。
そこを書き換えると、Windows Updateなどの際に不整合が生じそうなので、今回は見送っています。
従って、いまはExcelで言うと2~3行分は少なく見えていることになります。
Windowsマーク右クリック
Windowsマークを右クリックすると以下のようなメニューが現れます。
- インストールされているアプリ
- モビリティセンター
- 電源オプション
- イベントビューアー
- システム
- デバイスマネジャー
- ネットワーク接続
- ディスクの管理
- コンピューターの管理
- Terminal
- ターミナル(管理者)
- タスクマネジャー
- 設定
- エクスプローラー
- 検索
- ファイル名を指定して実行
- シャットダウンまたはサインアウト
- サインアウト
- スリープ
- シャットダウン
- 再起動
- デスクトップ
ちょっと懐かしさも感じた『ファイル名を指定して実行』は、以前のWindowsにはよく見える所にあったような気がします。
Windows XPの時代は下図のようでした。
ここから『cmd』などと入力してコマンドプロンプトを開いてたような気がします。
現在は、前作Windows10と同様に、Windowsマークをクリックしてスタートメニューを起動させた状態で『cmd』と押せばコマンドプロンプトが開きます。
定番の『ipconfig/all』と入力してみました。当然ですが、IPアドレスなどが表示されました。Windows XPの時代と変わっていません。
ショートカットアイコン消滅
例えば『ペイント』というWindows標準搭載ソフトを見てみますと、左上にあった『開く』などのショートカットアイコンが消えています。
したがって、ファイルを開くためには、まずファイルメニューを開き、その中から『開く』を選択する必要があります。2度手間である上に、マウスポインタを移動させなければならないので、かなり手間です。
ペイントは文字入力に難題
ペイントは文字入力に異変が起こりました。
まず、フォント等の表示窓が変わりました。上のメニューバーに固定であったのが、描画エリアに表示されるようになりました。
表示が変わっただけなら良いのですが『重く』なりました。文字を入力しようと『A』アイコンをクリックすると、数秒停止した感じになります。
そして最大の難関が文字の方向です。
半角であれば正常に左から始まって横書きなのですが、全角入力しようとすると左側を頭(上)として縦書きになってしまいます。
改善方法は不明です。
半角/全角問題はしばしば日本人を悩ませます。
過去に米国とのやり取りのなかで『半角ロックして欲しい』と要望したところ『その意味がわからない』『そっち(日本)の問題』と言われて苦労したことがあります。
当然と言えば、そうかもしれません。全角入力を使ったことも無い人には、意味不明な要望だと思います。
今回の開発者の方も、もしかすると全角入力というものの存在を知らない、あるいはユーザーとして全角入力のエリアの人を想定していないのかもしれません。
描画に関しては使えそうなので、当面は文字入力はしない方向で調整していきたいと思います。
キーボード操作
キーボードで出来る操作に制限がかかったか、設定方法が変更になった可能性があります。
Windows10までは、各種操作がマウスなしでもできるように設計されており、例えば『保存しますか?』の回答をマウスでボタン操作する以外に、『Y』ボタンや『S』ボタンなどでも回答することができました。
これで何が困るかと言うと、誤操作の可能性が高まってしまう恐れがあります。
ページを閉じる時には画面右上の×印をクリックする人が多いと思います。
筆者はマウス操作が苦手なので[Ctrl]+[W]のキーボードで操作することが多いです。
閉じる操作をすると、未保存の場合は『保存しますか?』と出て来て、多くのソフトが『S』を押すと保存(Save)されました。キーボードが『Y』であったりしますが、いずれも『N』(No)の意思表示ではないことが明らかです。
この『S』や『Y』で表現することで、誤って保存せずに終わりにしてしまう可能性を低減できます。
マウス操作ですと、ギリギリのところで操作を誤って異なる方をクリックしてしまうことができます。
こんなことも….
これは恐らくWindows11の問題ではなくMicrosoft Officeの問題だと思いますが、フォーカスされる先がおかしなことになっています。
新しいブックを作り、作業を終えて閉じようとすると下図のように『このファイルの変更内容を保存しますか?』という問いが出てきます。
以前はYes/No/Cancelだけのダイアログだったと思いますが、現在はその場でファイル名を決められるようになっています。
これが問題で、保存したくないから『N』キーを押すと、ファイル名に『n』と入力されてしまいます。
解消法として1つわかっていることは、このダイアログが表示された時点で『Tab』キーを押し、フォーカスを変えてから『N』キーを押せば従来のように『保存しない』という選択ができるようになります。
慣れれば良いのでしょうが、10年以上もExcelを閉じる時に『N』を押してきたのに、急にタブキーが必要になってしまったので、今のところ毎回『n』というファイル名を作ってしまっています。
右クリックメニュー
エクスプローラーなどでファイルを右クリックすると出て来るメニューが変わりました。
従来の右クリックメニューは下図のとおりです。
『コピー(C)』や『削除(D)』があります。
すなわち、右クリック後にキーボードの『D』を押すとフォーカスが『削除』に移動することになります。
Windows11では、このキーボード操作できる手段が無くなりました。
右クリックして『D』キーを押下しても、何の反応も起こりません。
Windows11になって初日は、ファイルのコピーや削除がどれなのかわかりませんでした。
名前の変更や共有は頻繁に使う物ではないのでアイコン化すべきなのかどうかわかりませんが、このようになりました。
試しに右クリックしてキーボード操作した動画を載せておきます。
マウス操作すれば反応があるのでパソコンが悪いのではなく、そもそもキーボード入力を受け付けるようになっていない仕様だと思います。
ディスクの取り出し(取り外し)
USBフラッシュメモリなどを取り外す際に、ディスクを右クリックして現れるメニューから『取り出し』を選べば、安全に取り外す事ができました。
そのメニューが、どこかへ居なくなりました。
『フォーマット』は危険なのでメニューには出て来て欲しくないのですが、それは残っています。
フォーマットをする機会は滅多にないですし、データを完全消去できてしまうので、プロパティを開いてからフォーマットボタンが出て来ても十分だと思いますが、それは残っています。
もしかして『その他のオプションを表示』で現れる旧来のメニューには残っているかと期待しましたが、そこにも出てきませんでした。
障害者福祉
何らかの障害があり、健常者の仕様では使いづらい人が居ます。
マウス操作が苦手なので、ほとんどをキーボードで操作する筋ジストロフィーの人が居ました。
筆者はソフト開発をするので、GUIを完成させたあとでタブ番号を指定し、なるべく作業性の良いようにタブが飛ぶように努めています。
ドロップダウンメニューは便利ですが、これも使いづらいと感じる人もいますので注意しています。
今回のWindows11で変更された部分が、ユーザビリティを損なってしまうのではないかと懸念しています。
背景色コントラスト
背景色とのコントラストにも課題が潜在します。
Visual Studioでプログラミングをしていますが、TextBoxの外枠の色が薄くなったような気がします。
これにより、背景が白でテキスト入力欄も白という組み合わせのときに、入力欄が見つけづらくなります。
おそらく、視力が弱い方には見えづらいことだと思います。
角丸
エクスプローラーやメッセージボックスなどの角が丸くなりました。
個人的には、この角丸は不要というか、面倒です。
ソフトを開発して、マニュアルを作る際に角が丸いと背景色が入ってしまうので、そこを塗りつぶすか、余分にトリミングする必要があります。
余分にトリミングするためには2~3ピクセル削ることになるので、体裁が悪くなることもあります。
ソフトウェアに問題なし
WindowsをUpgradeすると懸念されるのが、ソフトウェアとの相性です。
筆者はソフト開発もしますが、今のところWindows11に特化した不具合は無さそうです。
おわりに
今回、誰かのためにアップグレードされたであろうWindows11を2カ月使用しての気づきをまとめました。
当面はこの仕様で使って行かなければならないので、慣れるように努めます。