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PC画面を動画キャプチャ ~今日の課題~

★今日の課題★
パソコンの画面を動画でキャプチャする。




パソコンの操作を記録

 パソコンの操作を他人に伝えたいときに、静止画の画面キャプチャ(Print Screen)を複数枚使ってお伝えすることはありますが、本当は動画の方が良いな、というときが多々あります。

 先日投稿した『HDD-SSD換装 大苦戦の解決策はMBR』でも、動画を使うべき部分が多々あったと思います。




画面キャプチャ(Print Screen)

 静止画であれば、Windows標準搭載の機能で画面キャプチャすることができます。

 Print Screenキーを押すと、画面をそのまま取り込める機能でしたが、Windows11のUpdateによって、少し様子が変わりました。

 Print Screenボタンを押した後、画面全体なのか、ブラウザなどアプリを指定して取得するのか、選択することができるようになりました。
 この機能を改善と呼ぶのか、キー1つで出来なくなったので改悪と見るのか、人それぞれだと思います。

Print Screenキー
Print Screenキー

 もう1つの方法は、Windowsキーを押しながら、Print Screenキーを押すと、『ピクチャ』フォルダの『スクリーンショット』フォルダに画面キャプチャの画像がPNGファイルとして保存されます。

Windowsキー
Windowsキー
Print Screenキー
Print Screenキー




画面の動画キャプチャソフト

 手元には2本のソフトウェアがあります。

 『Live Screen Capture』は、CorelのVideo Studioを買った時にオマケで付いてきたものです。

 もう1つは『EaseUS RecExperts』です。これは無償版と有償版があるソフトウェアです。




Live Screen Capture

 Corelの画面キャプチャソフトウェアです。

 設定できる項目は下記のとおりです。


 動画の種類(取込形式)は『.wmv』(Windows Media Video)のみです。

 ここに課題がありました。


 Live Screen Captureの詳細については動画がありますのでこちらもご参照ください。

 YouTubeの字幕設定で日本語を選択すれば、日本語表示してもらえます。




EaseUS RecExperts

 EaseUS(イーザス)の便利ソフトの1つです。

 基本画面は下図のようになっています。

 最上段にあるメニューは設定や閉じるボタンなどです。この画像は無償版なので『フルバージョンにアップグレード』のボタンが表示されています。

 最左列には取込方法を選択するメニューが縦に並んでいます。

 それより右側は現在選択中のパソコン画面取込用の画面です。


 とりあえずライセンスコードを入力してアクティベートします。


 下図はライセンスキー登録後のメイン画面です。

 設定は、スクリーンを隅々までカバーするか、一部をフォーカスするか選ぶことができます。

 ウェブカメラの入力On/Offを選択できます。

 システムサウンド、すなわちパソコンが発するビープ音などのOn/Offを選択できます。

 マイク入力のOn/Offを選択できます。

 それぞれの設定を終えたら『REC』ボタンを押すと、画面の録画が始まります。

 細かい設定をしないのであれば、メイン画面が立ち上がって、『REC』ボタンを押せば、いま見えている画面がそのまま録画されるので手軽です。




WMVはDaVinci Resolveで編集不可

 Live Screen Captureではファイル形式がWMVの一択でしたが、これがDaVinci Resolveでは編集できませんでした。

 その様子は下記YouTube動画でご確認頂けます。


 EaseUS RecExpertsはMP4、MOV、FLV、MKV、AVI、GIFの6種類から選べるので柔軟性があり、デフォルトで選択されているMP4でDaVinci Resolveに対応できました。




EaseUS RecExpartsを購入

 記事を書いた日の価格では1カ月ライセンスが2,390円(税込2,629円)、1年間ライセンスが4,790円(税込5,269円)、永久ライセンスが8,390円(税込9,229円)です。

 一生に一度しか画面キャプチャしないというのであれば1カ月版でも良いかもしれませんが、コストパフォーマンス的に言えば永久ライセンスが良いのではないかと思います。


 公式サイトでは、運が良ければ割引クーポンを使って購入できるので、永久ライセンス版が税別7,551円になることもあると思います。


 大手ネット通販でも購入できます。こちらの方が安心という人も多いかもしれません。

EaseUS RecExperts
パソコンの画面を動画として取り込むためのソフトウェアです。




EaseUS(イーザス)とは?

 日本語のページでは、非常にざっくりとした表現で書かれています。

 EaseUSは、2004年に設立されたバックアップソフト及びリカバリーソフトを開発するソフトウェア開発会社です。
 180ヵ国以上の数百万人の個人及び法人に利用されているバックアップ製品及びリカバリー製品のリーディングカンパニーです。
 個人のユーザーにも法人ユーザーでも簡単に使っていただけるソフトの開発を行っております。

EaseUSとは(日本語)

 会社名について調べると『Chengdu Yiwo Tech Development Co., Ltd.』というものに当たりました。

 英語版の公式サイトを見るとJi’en Liu(ジエン・リウ)さんが創業者であり、現在の社長でもあるようです。

 190カ国、20以上の言語に対応する製品を提供している会社です。

 製品は筆者も利用したことがあるパーティションマスター、バックアップ、回復ウィザードなどです。

 本社拠点は中国の四川省にあるハイテクゾーンに在るようです。

【参考】EaseUS:About us(英語)

【参考】EaseUS:EaseUS(日本語)

※.公式日本語サイトは https://jp.easeus.com です。類似の easeus.jp は公式サイトではありません。




基本的な使い方

 パソコンの操作方法などを説明する動画作成に使うのが、最も基本的な使い方なのではないかと思います。

 パソコン上のことであり、素直にパソコンの画面を録画したいという願望だと思います。

 自らが編集中のWordやPowerPointの画面などであれば、著作権なども関わりが薄いと思います。

【参考】EaseUS RecExperts




ウェブ会議録画

 筆者はZoomなどのウェブ会議へ参加する際にはサブ画面を使っています。真正面のメインディスプレイ(31.5インチ)と、右側にサブディスプレイ(27インチ)を置いています。

 メインディスプレイは普段通り、メールやオフィスソフトなどを開いて仕事を続けられるようにしています。
 サブディスプレイはZoomなどの画面を表示しています。
 カメラは2画面の間に置くような感じです。

 このサブディスプレイをEaseUS RecExpertsで録画するように設定しておけば、ウェブ会議のホストでなくても会議を動画で残すことができます。


 これは良い事なのかどうか、疑問符が付きますが。
 顔が出る会議であり、発言内容もクローズドだから話しているかもしれないので、会議参加者の了解なしに動画を撮るのは問題があると思います。

 オンライン授業などで、講師側から録画の許可が出ていれば受講者は録画するもしないも自由です。
 ただし、ほとんどの講師が録画を拒むと思います。コンテンツはタダではないですし、講義内容をパクられれば自身の登壇機会が減るので死活問題です。

 総会など会議録を残すことが業務の1つである場合は、参加者に予め了解を取って録画できると思いますが、この場合はホストがZoomの機能を使って録画すれば良いかなと思います。




EaseUS RecExpertsでネット動画を取り込む『拡張モード』

 拡張モードでは、動画サブスクなどの動画をキャプチャできます。


 録画はデジタルデータをダウンロードする方法ではなく、画面で流している動画と音声を取得するという、少しアナログな方法です。
 手持ちのカメラで撮影するよりはキレイというか、生のデータに近いクオリティになると思います。
(後述の課題があり、動画は流さず指定画面を空の状態で録画して試しただけなので実際はわかりません)


 EaseUS RecExpertsでは以下のサイトへの直リンクが張られています。公式っぽいロゴも使っています。


 この使い方は、ウェブ会議以上に問題がありそうです。

 動画サブスクでは録画を禁止しており、スクリーンショット(静止画キャプチャ)もできないようにプログラムされているアプリもあります。

 事業者側が拒否していますが、著作権法によれば、私的使用のための複製は認められていますので、個人で楽しむという範囲内であれば著作権法違反にはならないと思います。

 とはいえ、利用規約に違反すれば動画サブスクなどが利用できなくなりますので、不利益が大きいと思います。

(私的使用のための複製)
第三十条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合

 技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去若しくは改変その他の当該信号の効果を妨げる行為(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約によるものを除く。)を行うこと又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像の復元を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすること(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。)をいう。第百十三条第七項並びに第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画(以下この号及び次項において「特定侵害録音録画」という。)を、特定侵害録音録画であることを知りながら行う場合

 著作権(第二十八条に規定する権利(翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものに限る。)を除く。以下この号において同じ。)を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の複製(録音及び録画を除く。以下この号において同じ。)(当該著作権に係る著作物のうち当該複製がされる部分の占める割合、当該部分が自動公衆送信される際の表示の精度その他の要素に照らし軽微なものを除く。以下この号及び次項において「特定侵害複製」という。)を、特定侵害複製であることを知りながら行う場合(当該著作物の種類及び用途並びに当該特定侵害複製の態様に照らし著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合を除く。)

 前項第三号及び第四号の規定は、特定侵害録音録画又は特定侵害複製であることを重大な過失により知らないで行う場合を含むものと解釈してはならない。

 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

著作権法 第五款 著作権の制限

【参考】著作権法

【参考】文化庁:著作物が自由に使える場合




地デジ放送を取り込む

 前述のYouTubeなどを取り込むという方法に似たところで、地デジ放送を取り込む方法があります。

 こちらの場合、地デジ放送自体を録画することは拒んでいないと思いますので、少なくとも録画したからといって停波されることはないと思います。

 念のため、録画が許容されている地デジレコーダーを使った方法で、RecExpertsでの録画方法を示します。


 準備するものは地デジ放送が視聴可能な状態にある地デジレコーダー(HDDレコーダーなど呼称は様々)です。

 そこから映像を取り出すHDMIケーブル、これはレコーダーとテレビを結ぶ線を、TV側から抜いて使っても問題ありません。

 そしてHDMIキャプチャです。


 キャプチャデバイスをパソコンに接続します。

 キャプチャデバイスと地デジレコーダーを接続し、レコーダーの電源を入れます。

 次にRecExpertsの左側メニューからウェブカメラ入力モードに切り替えます。

 ウェブカメラの入力選択から『USB Video』(←デバイスにより表示は異なる)を選択します。

 地デジレコーダーで受信中のテレビ番組が画面にプレビュー表示されます。

 録画を開始すると、番組が録画されます。


 必要に応じてサウンドの調整を行います。デフォルトでは講演の様子を録画するためなのか、マイクとサウンドシステムの両方を記録するようになっていますが、番組録画であればキャプチャデバイスで入力している音源だけで良いのでシステムサウンドのみの取り込みになると思います。


 録画のクオリティはこのくらいです。動画で画質や音をご確認頂けます。

EaseUS RecExparts 使用試験(地デジレコーダー接続)
HandyCam HDMIスルー 画面表示設定

 筆者が使っているキャプチャデバイスは2種類です。

 2千円くらいで買える単チャネルの簡便なものと、購入当時で12万円以上した多機能な多チャネルキャプチャデバイスです。

Chilison HDMI キャプチャーボード
 パソコンのUSBポートに挿して、ビデオカメラやビデオデッキなどとHDMIケーブルで接続すれば、接続機器がUSBカメラとして認識されます。Windowsであれば『カメラ』アプリを起動すれば入力が確認できます。
 すでに4回購入していますが、今のところ1個も壊れていません。

Blackmagic Design ATEM Mini
 ATEM Miniシリーズは多チャネル型のキャプチャデバイス兼スイッチャーです。
 単に入力した物が出力されるだけでなく、効果を加える事もできるのがATEM Miniの特徴です。
 例えば、カメラを1番から2番に切り替えるときに瞬間的な切替だけでなく、ゆっくりと入れ替わるような効果を付けることができます。
 背景を緑色などにして合成するクロマキーが利用できる機種、YouTubeに直接ストリーミングできる機種、外付けHDD(SSD)に直接録画できる機種など多様なラインアップがあります。



ホットキー

 画面キャプチャソフトは、画面全体を録画するフルスクリーンモードではソフトウェア自身のアイコンや設定画面が映ってしまうと不都合も多いので、自動的に消えます。

 消えてしまうと録画の停止ができないので、ファンクションキーを使った停止方法を備えています。

 これが、少し曲者でした。

 画面キャプチャ(録画)を開始してから起動したソフトウェアにもホットキーが設定されている場合、例えば停止を指示する『F9』キーを押すと、新たに起動したソフトがF9の処理を実行するため、RecExpertsの停止指示は行われません。
 新たに開いたソフトウェアを閉じて、フォーカスをデスクトップなどに移してからF9キーを押すと停止します。

 後から動画編集すれば済む事ですが、上手く停止できずに焦ることがありました。

 もう1つは、もっと小さなことですがF11キーの扱いです。
 RecExpertsはデフォルト設定でF11キーを押すと静止画(スクリーンショット)のキャプチャをすることになっています。
 F11キーは、多くのアプリで全画面表示に使われているので、例えばキャプチャ中にブラウザを操作する際に、全画面表示で説明しようと思ってF11キーを押すと全画面表示にならず、スクショが撮られているといった具合です。ブラウザの説明はグダグダになりますし、無用なメモリ消費にもつながります。
 この問題は、F11をやめてF1などに変更することで回避できます。




無用な情報を消す

 小さなことですが、重要な設定として『デスクトップアイコンを隠す』機能があります。

 パソコン画面のキャプチャをする際に、どうしてもアイコンが映ってしまい、何となくプライベートを覗かれているようで嫌でした。
 かといって、録画のたびにショートカットをゴミ箱に入れていると、普段の使い勝手が悪くなります。

 RecExpertsでは設定のチェックマーク1つでアイコンを消す事ができます。

 同様に『フローティングツールバーを非表示にする』もチェックマークを入れています。


EaseUS RecExparts 使用試験(アイコンあり)
EaseUS RecExparts 使用試験(アイコン無し)




マウス軌跡は記録可

 これは一般的なことなので特記すべきほどではありませんが、マウスポインタがどこにあるか、などを記録することができます。


 どのくらいのサイズが良いのかなどは、それぞれの画面にもよりますし、白基調の画面と黒基調の画面でも違うと思います。

EaseUS RecExparts 使用試験(マウス操作・小)
EaseUS RecExparts 使用試験(マウス操作・中)



さらに詳しく….

 ここに掲載以外の情報については、メーカーサイトをご参照ください。筆者の気づいていない、使っていない機能についても掲載があると思います。

【参考】EaseUS RecExperts




負荷

 機能満載のRecExpertsは負荷が大きいのではないかと思い調べてみました。

 ソフト起動中で録画前はCPUが0.3%、メモリが244.6MBの消費でした。

 録画開始後はバックグラウンドプロセスに移動してCPUが1.3%、メモリが779.4MBに変化したので、メモリは大きく変化することがわかりましたが、このパソコンで利用していた使用中容量が9.8GBあり、その内の1割程度であったので動作に影響はありませんでした。

 Zoomで会議中、自らのカメラをオンの状態、これでRecExpertsで録画するとGPUは全体で使用率43%まで上昇しましたがCPUやメモリの使用量は従前と大差ありませんでした。




おわりに

 今回は、パソコンの画面を動画でキャプチャするソフトウェアの課題解決に取り組みました。

 CorelのVideo Stuidioを買ったときにオマケでついてきたLive Screen Captureは、録画するという機能は問題ないが、編集に課題がありました。

 EaseUS(イーザス)のRecExpertsを試用したところ、課題は解決できました。
 思わぬところで良かったのがアイコンを隠す機能です。これで、気にすることなく録画できるようになりました。以前まではパワポで白や黒の画面を表示した上で録画を開始していたので、その必要はなくなります。

 9千円を安いと見るか、高いとみるか、人それぞれだと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決

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