★今日の課題★
発電機を買ったのでスタンバイ状態にするためにセットアップ
発電機2号機調達
10年以上前に、1台目の発電機を購入しました。それがHONDAのenepo(エネポ)です。
カセットガスボンベ2本、900VAの出力を1.1時間動作(発電)します。
1号機に不満はないですが、災害対策、特に停電対策を生業としているので、新しい発電機を調達しました。
EENOUR GS2200ID-Bはカセットガスボンベで動作する発電機です。それだけではなく、ガソリンも使えます。長期間の燃料備蓄では安全なカセットガスボンベを、発災後(停電後)に調達可能であればガソリンを使うことで長時間動作に対応という優れものです。
エンジンがenepoの倍ほど、enepoが50ccの原付クラスのエンジンですが、EENOURの発電機は原付2種、125ccクラスです。
エンジンが大きいということで、発電力も大きくなっています。enepoが900VA、GS2200ID-Bは1,800VAです。
エンジンを搭載しているので、使うためには相応のセットアップが必要です。
初回セットアップ
停電はいつ起こるかわかりません。
いつでも使えるように『スタンバイ』状態にしておくべきだと思います。
エンジン式の発電機はいずれも、エンジンオイルは充填されていない状態で納品されていると思いますので、オイルだけは入れておくと良いと思います。
必要な作業は、箱から出して、エンジンオイルを入れて、試運転することです。
エンジンオイル充填(初回)
エンジンオイルの初回充填の手順は下記のとおりです。機関内は空なので、一方的にオイルを入れるだけです。2回目以降はオイルを抜く作業が追加されます。
- 付属のドライバーでオイルメンテナンスカバーを外す
- 市販のオイル缶からオイルジョッキに規定量注ぐ
- 規定量は0.52L(520mL)
- 付属のオイルジョッキは容量220mL
- 推奨オイルは4サイクル用SAE10W-30または10W-40API
- オイルプラグ(キャップ)を反時計回りに回して外す
- オイルジョッキのノズルを注油口に当てて規定量を注入
- オイルゲージを挿入し適正量であることを確認
- ゲージ挿入時は捻じ込まない
- Low以上、Full以下が適量
- オイルプラグ(キャップ)を時計回りに回して閉める
- 付属のドライバーでオイルメンテナンスカバーを取り付ける
エンジン始動(ガソリン)
燃料によってエンジン始動方法が若干異なります。
- 燃料タンクキャップを外す
- 2回目以降は、30日以上経過したガソリンを捨てる
- 無鉛レギュラーガソリンを給油する
- 最高位でも赤ラベルまで
- プライマーバルブを15~20回連続して押す
- 初回起動時は必須の操作
- コンセント・ポート類に電化製品等が接続されていないことを確認
- 燃料タンクのツマミを『OPEN』に合わせる
- ガソリンコックを『ON』に合わせる
- エンジンスイッチを『ON』に合わせる
- チョークレバーを『チョーク』の位置に合わせる
- エンジン暖気済の場合は『運転』の位置で始動
- リコイルスターターグリップを軽く引き、重くなった状態から勢いよく引いてエンジンを始動
- リコイルスターターグリップは手を添えてゆっくり戻す
- チョークレバーを『運転』の位置に合わせる
- 運転出力表示ランプ(緑色)が点灯する
- エンジンの回転が安定したら電化製品を接続して使用開始
エンジン始動(カセットガスボンベ)
- カセットガスボンベをよく振って、残量を確認する
- カセットガスボンベの先端キャップを取り外す
- カセットガスボンベの先端をカセットガスボンベ外付用ソケットの容器側ソケットに装着する
- 時計回りに装着
- ガスボンベ外付用ソケットの機器側ソケットを、発電機のガス接続口に装着する
- 時計回りに装着
- カセットガスボンベの切込部が下になるようにボンベを置く
- 缶内ノズルが液体を最後まで吸い上げるように
- 燃料タンクのツマミを『OFF』に合わせる
- ガソリンコックを『OFF』に合わせる
- エンジンスイッチを『ON』に合わせる
- チョークレバーを『運転』の位置に合わせる
- リコイルスターターグリップを軽く引き、重くなった状態から勢いよく引いてエンジンを始動
- リコイルスターターグリップは手を添えてゆっくり戻す
- 運転出力表示ランプ(緑色)が点灯する
- エンジンの回転が安定したら電化製品を接続して使用開始
エンジン停止
共通
- 電化製品のスイッチを切る
- 電化製品のプラグを抜く
- 発電機のエンジンスイッチを『STOP』にする
- エンジンが停止する
ガソリンの場合
- ガソリンコックを『OFF』に合わせる
- 燃料タンクのツマミを『CLOSE』に合わせる
カセットガスボンベの場合
- ガスボンベ外付用ソケットの機器側ソケットを、発電機のガス接続口から取り外す
- 反時計回りで外れる
- カセットガスボンベ外付用ソケットからカセットガスボンベを取り外す
- 反時計回りで外れる
発電機調達条件
今回、EENOURブランドのGS2200ID-Bが以下の条件を満たしたので調達対象となり、資金を用意できたので調達に至りました。
調達価格10万円未満
減価償却が面倒なので、消耗品扱いとなる10万円未満であることが条件になっています。
従って、いずれ調達しようと思っているEENOURブランドのポータブル電源『P2001PLUS』も、今日の時点では119,980円なので調達しません。何かのセールやクーポンで99,999円になったら買うと思います。
ガス式
燃料はガスであることを条件としています。
ガソリンは簡単に腐りますし、揮発すればニオイも広がりますし、火災の危険性も高いので、ガソリンの備蓄は考えていません。
プロパンガス(LPガス)の調達が容易になれば、LPガス式の発電機を買おうと思っていますが、現時点ではカセットガスボンベ式の一択です。
正弦波交流
発電機に限らず蓄電池にも共通しますが、正弦波交流であることは重要です。
矩形波の場合、動かない電化製品があったり、モノによっては故障してしまうこともあります。
電圧の上下は許容できても波形のゆがみは許容されないことがあるので、重要視しています。
騒音
発災時には数日間使用することも想定されるため、深夜でも迷惑にならない程度、許容してもらえる程度のエンジン音を考慮しています。
ただし、騒音対策については防音方法を検討中なので、項目から除外できる日が来るかもしれません。
可搬性
大人が持ち運べる程度、自力で車に積んだりできる程度の可搬性を求めています。
6~8畳用エアコンの室外機が30kg程度なので、大きさや重さはあの程度を想定しています。
なぜGS2200ID-Bなのか?
今回、EENOURブランドのGS2200ID-Bを調達した理由、特徴的な点がいくつかありますので紹介しておきます。
ガスとガソリンの多重方式
燃料はガスであることを条件に選んでいますが、このGS2200ID-Bはカセットガスボンベと無鉛レギュラーガソリンの2種類の燃料を選択的に使用できます。
カセットガスボンベは納戸やクローゼットなど宅内で保管しても安全ですし、ニオイもしません。缶自体は10年経過しても破損しないくらい頑丈です。1本150円程度、この発電機ですと100%運転時は3本で48分です。
ガソリンは専用の携行缶に入れて保管、揮発性が高く発生したガスを抜くとガソリン臭がするので衣類や食品と一緒に宅内保管という訳にはいきません。腐りやすいため1年間でも保存は難しいと思いますので、非常用で考えるならば発災後に調達することになると思います。満タン3.4Lで160分動作します。
高出力1800W
既有のHONDA(ホンダ)のenepo(エネポ)は1台で900VAです、2台連結運転すると1800VAまで出力できます。
このGS2200ID-Bは1台で1800VAまで出力できます。カセットガスボンベの場合は1700VAに落ちますが、それでも十分な出力です。
エネポでは、冷蔵庫の運転に不安がありました。1台であれば問題ないのですが、私宅には140Lクラスの冷凍庫があるため、同時運転中にコンプレッサが動作するとブレーカーが切れてしまう場合があり、困っていました。
車載可搬性
本体は525mm×282mm、高さ440mmです。重量は乾燥重量で20kg、オイル充填状態でも21kgに満たない程度です。
車に積むことは容易です。若干、燃料のニオイが出るので車には積みたくない気もしますが、いざという場合には仕方ないです。
燃費
メーカー公表の燃費は下図のとおりです。
カセットガスボンベの燃費
カセットガスボンベでの100%出力時の容量は1,700VA、100Vで1,700Wです。
がセットガス3本使用で48分なので、60分あたり3.75本です。1本250gとすると937.5g/hrです。
すなわち、1,700Whrの電力量に対して3.75本のカセットガスボンベが必要です。
無鉛レギュラーガソリンの燃費
無鉛レギュラーガソリンでの100%出力時の容量は1,800VA、100Vで1,800Wです。
無鉛レギュラーガソリン3.4L使用で160分なので、60分あたり1.275Lです。
すなわち、1,800Whrの電力量に対して1.275Lの無鉛レギュラーガソリンが必要です。
費用
カセットガスボンベ3.75本/hr、1本150円とすると562.5円/hrです。
無鉛レギュラーガソリン1.275L/hr、1L180円とすると229.5円です。
燃料だけで見た場合のコストは約2.45倍あります。
ガソリンの場合、携行缶が必要になります。3~5千円します。100L備蓄しようと思うと5~10缶必要になります。
72時間
大災害時でも3日目には復電が始まります。
3日間、72時間、4,320分間の発電に必要な燃料を試算してみました。
カセットガスボンベは90回、270本必要です。
ガソリンは27回、91.8L必要です。
ガソリン貯蔵は40L未満
危険物には『指定数量』が定められています。
- ガソリン:200リットル
- エタノール、メタノール:400リットル
- 灯油、軽油:1,000リットル
- 重油:2,000リットル
指定数量を基準に運搬や貯蔵の制限があります。
容器の制限については、容量に関わらず金属製の適合品を使う必要があります。灯油用ポリタンクでは運搬できません。
セルフサービスのガソリンスタンドで、利用客が自ら携行缶などに給油することはできません。フルサービス店に行くか、店員さんにお願いする必要があります。
乗用車で運搬する場合は22リットル以下です。実質的には20Lの携行缶を1個になると思います。
運搬車両を用いる場合、金属製容器なら60L以下、金属製ドラム缶であれば250L以下に制限されます。
200L以上を運搬する場合には『危』の標識を車両の前後に掲げ、消火設備を備える必要があります。
貯蔵にも制限があります。ガソリンの指定数量(200L)の5分の1(40L)以上、1倍(200L)未満は不燃材でできた貯蔵室に保管する必要があります。
1倍(200L)以上の場合は耐火構造の貯蔵室に保管するなど厳しく規制を受けます。
40L未満は規制を受けませんが、危険であることに変わりはありません。
一般住宅では、自転車か乗用車で買いに行くことになるので20Lの携行缶1本が1回あたりの調達の限界かなと思います。
それを2回で40Lになるので、貯蔵室を造らないとすれば、規制を受けない40L未満にとどめることになると思います。
40Lで発電できる時間は、理論上は31.37時間、1日と7.37時間です。
もし72時間稼働させようと思うと、ガソリン40Lのほかにカセットガスボンベが150本必要になります。
調達
このページで紹介した品々の調達リンクを張っておきます。
過去最安値は下図のAmazonのプライムフライデーのときだと思います。
EENOUR インバーター発電機 GS2200iD-B
【2つの燃料で始動させる発電機】 汎用性の高いガソリン、コンビニでも売っているカセットガスボンベの二刀流。工事現場で使用する場合はガソリンで長時間運転と低コスト、停電対応では長期保存できるカセットガスボンベで備える、といった運用ができます。 【カセットボンベでも高出力】 カセットガスで1700Wの発電量を達成、ガソリン使用時は1800Wの高出力。 |
燃料
燃料はカセットガスとガソリンが使えます。カセットガスは標準で3本連結ソケットが付属していますが、さらに拡張する場合には1ポートを3本に拡張するソケットを使います。
EENOUR カセットボンベ外付け用ソケット XY950i-PJ
【カセットボンベの増設で長時間使える】 3本のカセットボンベを接続して同時に供することができます。 【2つソケットで最大5本まで増設可能】 カセットボンベ外付け用ソケット同士の接続も可能です。2つのソケットを接続すると、5本までのカセットボンベをセット可能です。 【マグネット着脱式のガス機器にも対応】 イワタニ社製のガスストーブに接続できるようにしてほしいという声にお応えして、機器側ソケットに鉄製パーツを加えることで磁石に引っ付かなくなります。イワタニ社製のマグネット着脱式のガスストーブ、カセットコンロなどに取り付けることができます。 【逆止弁が付きでガス漏れの心配がない】 ボンベ側ソケットは逆止弁を内蔵しており、1本だけのカセットボンベに取り付けられたままでも漏れません。また、ホース部をステンレスメッシュで完全に覆って保護することで、優しい柔軟性がありながら、傷に強くて抜群な耐久性を持ちます。 |
カセットガスボンベ(CB缶)250g
カセットガスボンベ |
ガソリン携行缶 20L 消防法適合品
容量:20L 材質:亜鉛メッキ鋼板 用途:ガソリン携行缶 ガソリン・軽油・灯油・混合油・オイル等(第四類 第一石油類 危険等級II)運搬・短期保管ができる。 |
オイル
エンジンなのでオイルを入れないと正常動作しません。オイルジョッキは付属していますが、規定量の520mLを入れるには3回必要になるので、1Lのジョッキを買っても良いと思います。オイル交換時には、廃油を捨てるためのパンが必要になります。初回は不要です。
SAE10W-30 4サイクルモーターオイル
汎用機用ガソリンエンジンオイル |
オイルパン
オイル交換用受け皿(使い捨て) |
別の発電機(エネポ)
ホンダ(Honda)発電機 エネポ EU9iGB 900VA
○全長(mm):365全高(mm):524全幅(mm):262 ○定格交流出力50/60Hz:100V-0.9kVA ○騒音(dB):79〜84 ○連続運転時間(h)(1/4負荷〜定格負荷):2.2〜1.1 ○周波数切替スイッチ付 ○オイル警告装置付 ○エコスロットル付 ○リコイルスタータ |
EENOURの蓄電池
EENOURでは蓄電池も販売しています。モバイルバッテリよりは大容量が欲しいという場合の200Whクラスから、まぁまぁ本気の1,024Wh、本格的な2,048Wh、拡張パックを使って1万Whを超えるものまで多様なラインアップがあります。
EENOURの小容量蓄電池
最小機種の P200 は電池容量200Wh、出力は200W、瞬間最大出力は400Wまで対応しています。100V・100Wのノートパソコンを2時間動作させられる程度のニーズに対応します。
ひと回り大きな電池の P1000 は電池容量1,024Wh、出力1,800W、瞬間最大出力は3,600Wなのでかなりの広範囲に対応できます。冷蔵庫のようなモーターを使う電化製品でも動作が期待されます。
EENOURのUPS搭載蓄電池
P2001シリーズ(P2001 PLUS)は容量2,048Wh、出力2,400W(瞬間最大4,800W)。スマホ連携ができる最新機種です。
UPS装置(無停電電源装置)を搭載している点がユニークです。1秒たりとも停電させたくない機器に接続しておくこともできます。
セット品として400Wソーラーパネルと本体という物がありますが、200Wパネル2枚に台車などが付いたセットの方がリーズナブルかなと思います。
EENOURの大容量蓄電池
大容量タイプは、単体では2,048Whですが、エクストラバッテリ(X2000)を追加することで容量を拡大できます。F2000とF4000の2シリーズがあり、両者はインバーター(出力)が違います。
F2000シリーズは容量2,048Wh、出力2,900W(瞬間最大4,000W)。拡張することで最大16,384Whまで容量増大できます。。
F4000シリーズは容量2,048Wh、出力4,000W(瞬間最大7,000W)。拡張することで最大16,384Whまで容量増大できます。
X2000シリーズは、EENOURのポータブル蓄電池の拡張パック(エクストラバッテリ)です。容量2,048Whで、この蓄電池自体でもDC出力は可能です。AC(交流)電源を使う場合には前述のいずれかのポータブル蓄電池が必要です。
比較
P2001 | F2000 | F4000 | |
容量 | 2,048Wh | 2,048Wh | 2,048Wh |
定格出力 | 2000W | 2,200W | 3,300W |
最大出力 | 2400W | 2,900W | 4,000W |
瞬間最大 | 4800W | 4,000W | 7,000W |
交流出力 AC100V | 4ポート | 5ポート | 5ポート |
シガーソケット DC12V | 1ポート | 1ポート | 1ポート |
DC12V | 2ポート | 2ポート | 2ポート |
DC24Vソケット | - | 1ポート | 1ポート |
USB-A出力 | 2ポート | 4ポート | 4ポート |
USB-C出力 (PD100W) | 1ポート | 2ポート | 2ポート |
USB-C出力 (PD45W) | 1ポート | - | - |
USB-C出力 (PD20W) | 2ポート | - | - |
拡張容量 (エクストラバッテリ) | - | 最大16,384Wh | 最大16,384Wh |
ソーラー入力 | Max 500W | Max 1,000W | Max 1,000W |
入力調整 | ○ | - | - |
アプリ操作 | アプリ操作 | - | - |
液晶表示 | 液晶表示 | 液晶表示 | 液晶表示 |
UPS機能 | UPS | UPS | UPS |
パススルー対応 | パススルー | パススルー | パススルー |
50/60Hz切替 | ○ | ○ | ○ |
外寸 | L:399 W:286 H:320 | L:475 W:296 H319.5 | L:475 W:296 H319.5 |
重量 | 22kg | 23.6kg | 26kg |
おわりに
今回は発電機の2号機を買いました。前回調達が10年以上前なので、相当に久しぶりの新機種です。とはいえ、前回調達のエネポは新機種が出ていないので、陳腐化せず建材です。
今回のEENOURは調達価格がエネポと同程度、エンジンは倍程度、出力も倍程度、燃料は二刀流という何でも2倍という感じの機種でした。
品質としては悪く無さそうです。今後、どこか迷惑にならない場所で長時間運転をしてみたいと思います。
これから台風シーズン、自然災害は色々と到来しそうなので停電対策を強化しておきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。