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iPhoneでダウンロードした防カメ録画データを取り出す ~今日の課題~

★今日の課題★
防犯カメラの録画データをiPhoneでダウンロードしたが、そのファイルが可視化されないので、何らかの方法で可視化してパソコンに保存




防犯カメラ

 私宅には10台以上の防犯カメラが設置されており、その録画データは、ある場所に設置されたレコーダー(録画機)に保存されています。

 ある程度の期間はレコーダーに残りますが、古い順に上書きされていくので数週間か数か月後には消えてしまいます。


800万画素 防犯カメラ PoE給電
 LANケーブル経由でカメラと通信し、カメラへの給電も行うタイプの防犯カメラシステムです。
 配線はLANケーブル1本なので工事の手間が軽減され、将来の更新時に電源の口金の心配などが必要なく異なるメーカーのカメラに換装が容易です。
 画素数は800万画素が適当です。屋外であれば、ナンバープレートを記録できる程度のレベルです。




パソコンに保存

 レコーダーに残された動画データを、指定した分だけ取り出してパソコンに保存しておくことができます。

 パソコンへの保存方法は、レコーダーから直接引き出してUSBフラッシュメモリを使ってパソコンへ移す方法と、インターネット経由でレコーダーにアクセスしてダウンロードする方法があります。




レコーダーからUSB

 レコーダーの管理者画面からバックアップ機能を起動します。

 バックアップ画面で条件設定し、必要なファイルを指定してUSBメモリに保存します。

 このデータをパソコンに移せば、パソコンでバックアップができます。

  1. レコーダーにUSBフラッシュメモリを挿入
  2. レコーダーの管理画面を開く
  3. バックアップ機能を起動する
  4. バックアップ対象のカメラを選択する
  5. バックアップ対象の期間を指定する
  6. 検索ボタンを押す
  7. 一覧表示される(1ページに8件までしか表示されないため対象が見当たらない場合は次ページを開く)
  8. バックアップしたいデータの右側にあるチェックボックスをオンにする
  9. バックボタンを押す
  10. USBフラッシュメモリへのバックアップが実行される




コーデックが….

 レコーダーから直接USBメモリで引き出す方法で得られるデータの拡張子は『.avi』です。

 筆者の利用環境の問題があると思いますが、Windows Media Player(ウインドウズ・メディア・プレイヤー)では再生できません。厳密に言うと、音声だけ再生されます。映像が見られません。
 メディアプレイヤーについては従来版でも、最新版でも同じです。

 その他のプレイヤーもGOM Playerを除いてすべてNGでした。


 エラーを見ると『コーデックが見つかりません』となっています。


 動画ファイルのプロパティを見ると、それなりに高画質なファイルで保存されていそうなので、あとは再生の方法の確保だけが課題です。




GOM Player

 音楽や動画を再生することができる無料ソフト(フリーウェア)です。

 今回の防カメ動画のように、若干ややこしい動画も再生できるので重宝しています。

 フリーウェアの場合は広告が入るので、職場で使う場合や誰かに供覧する場合などは有償版の方が良いかもしれません。

【参考】無償版GOM Player

【参考】有償版GOM Player

【参考】有償版GOM Playerセット(動画再生・編集・変換)




.aviは編集NG

 防カメの映像を編集して誰かに渡したい、YouTubeなどで公開したいという場合に、レコーダーからUSBメモリで直接取り出した.aviファイルは、編集ソフトに対応していません。

 今のところ、編集できるソフトは見つかっていません。Davinci ResolveとCorel Video Studioはダメでした。

【参考】Black Magic Design: Davinci Resolve

【参考】Corel: Video Studio


ソースネクスト Corel Video Studio
 初めてでも使いやすい定番のビデオ編集ソフトです。スマホで撮った動画も、簡単に映える作品に仕上がります。
 ビデオの音声を自動でテキスト変換し、スピーディーに字幕作成。細かい編集も可能で、思い通りの字幕を効率的に作れます。

対応OS:Windows




インターネット経由ならOK

 インターネット経由で手に入れた防カメ映像はDavinci ResolveやCorel Visual Studioで編集することができています。

 こちらはファイルの拡張子が『.mov』なので課題が解消されているのかもしれません。

 プロパティを比較すると、圧縮されている感はあります。

拡張子.avi.mov
取得方法直接(USBメモリ)間接(ネット経由)
フレーム幅38403840
フレーム高21602160
データ速度79,936kbps2,098kbps
総ビットレート80,000kbps2,137kbps
フレーム率30.00フレーム/秒7.68フレーム/秒
オーディオビットレート64kbps39kbps
オーディオチャネル1(モノラル)1(モノラル)
オーディオサンプルレート8.000kHz8.000kHz


.avi
.mov




iPhoneアプリ

 防カメのレコーダーとiPhoneをつなぐ方法は専用アプリ Eseecloud です。

 AndroidでもWindowsでも、何らかのアプリが無ければ防カメレコーダーとは接続できません。

Apple Store: EseeCloud(IP Pro, VR Cam)

Google Play: EseeCloud(IP Pro, VR Cam)

IP Pro(VR Cam,EseeCloud)




アプリでバックアップ

 スマホでアプリを起動すると下図のようなポータル画面が表示されます。


 任意のレコーダーを選択し、任意のカメラを選択し、リプレイを選択します。

 レコーダーのリストが表示されるためには、予めアプリとレコーダーを紐づけて置く必要があります。


 リプレイを実行すると、日付や時間の表示に切り替わります。

 映像の付近に表示されるアイコンも変更されます。

 アイコンの中からダウンロードを選択します。


 下図の例ですとファイルが1時間毎に分かれているので、バックアップしたい時間帯のファイルをタップして選択状態にします。

 選択が終わったら下方にあるダウンロードボタンを押します。




DLファイルはどこ行った?

 画像ファイル系は、iPhoneの『写真』を開けばリストされているかなと思いきや、どこにもありませんでした。

 では、『ファイル』アプリにあるかと思えば、そちらにもありませんでした。

 どこへ行ってしまったのか?




アプリから見つける

 防カメのレコーダーとスマホをつなぐ専用アプリ Eseecloud でファイルを見つけることができました。

 アプリ起動後、画面下にある『情報』を選択します。


 次の画面では『スクリーンショット』を選びます。


 アプリ上で保存した動画や静止画のリストが表示されるので、その中から取得したいファイルを選択します。


 今回の対象としている動画を選択したところ、下図のような画面に切り替わりました。

 この画面で右上の『共有』を押します。


 すると共有方法を選択する画面が出てきます。

 今回は Google Drive (グーグル・ドライブ)に保存したいので、アイコンの『ドライブ』を選択しました。


 上方にはファイル名、下方にはGoogle Driveのアカウント名やフォルダ名などが表示あれます。

 この内容で良ければ『アップロード』を押します。

 その後、アップロードが開始されます。数ギガに及ぶファイルもあるので、アップロードにはそれなりの時間がかかります。
 スマホがスリープに入ってしまうとアップロードが中断されるので、スリープ機能は解除しておきます。




動画再生=OK

 ダウンロードした動画を再生すると、あらゆるメディアプレイヤーで再生できました。

 編集ソフトでも、編集可能でした。




ピンポイントなら録画ボタン

 ここまで、動画ファイルが見つからないという話でしたが、短いファイルであれば簡単に見つけられる方法があります。

 録画データのリプレイ画面に表示されるアイコンのカメラマーク、即時録画ボタンを押すと、その瞬間からバックアップ録画されます。

 この処理のデメリットは、実時間分のバックアップ時間がかかることです。
 30秒分なら30秒分だけ再生させながら録画です。1時間分だと1時間の再生が必要で、その間に電話がかかってきたりして中断してしまうと最初からやり直しです。

 メリットとしては、録画したデータがそのままiPhoneの写真アプリで表示、再生できることです。

 いま、目の前でトラブルが起きて110番通報、警察が来るまでに状況をまとめておくといった際には便利に使わせて貰っている機能です。




用済みのファイル削除

 用済みとなったファイルは削除します。

 メイン画面から情報機能を起動し、スクリーンショットを選択、開いた画面で『編集』をタップします。


 削除したいファイルを選択します。

 選択を終えたら、下方にある『削除』ボタンをタップします。


 最終確認のポップアップメッセージが表示されるので同意します。




軽量化確認

 iPhoneのアプリ別ストレージ消費量を確認してみました。

 処理前の使用量は 1.6GB でした。

 この日のランキングで言うと5番目に多い消費量です。


 用済みファイルの削除後はランクが下がり、303.8MBになりました。1.3GBくらい削れました。


 内訳をみると、アプリ自体のサイズが274.2MB、ドキュメントやデータの容量が29.6MBでした。処理前が1.33GBなのでその差は歴然です。

処理前
処理後




余談1.ストレージ容量の見方

 削除前後の容量を確認しましたが、iPhoneでの操作について補足しておきます。

 iPhoneの『設定』を開きます。
 少し下へスクロールして『一般』を開きます。

設定を開いたところ
設定の中の一般(画面最上リスト)

 一般の中にある『iPhoneストレージ』を開きます。

 使用容量の大きい順にリストされるので、その中から目的のアプリを開きます。

設定 > 一般
設定 > 一般 > iPhoneストレージ




余談2.自動スリープの解除

 iPhoneの『設定』を開きます。
 少し下へスクロールして『画面表示と明るさ』を開きます。

設定を開いたところ
設定

 開いた画面を少しスクロールし、『自動ロック』をタップします。

画面表示と明るさ
画面表示と明るさ
画面表示と明るさ
画面表示と明るさ

 いくつかの選択肢の中から『なし』を選び、戻ります。

画面表示と明るさ

 自動ロックの欄が『なし』になっていることを確認します。

 これで、自動的にロックがかからなくなるので、長時間のダウンロードを阻害する要因が1つ減ります。

画面表示と明るさ




おわりに

 今回は、防犯カメラのレコーダーに録画されたデータをパソコンで保存するための手段について、課題を解決しました。

 レコーダーから直接取り出す方法では、ファイルの種類が独特すぎて扱いづらい欠点がありました。
 その課題は解決できていません。

 少々姑息的ですが、インターネット経由でデータをダウンロードしてしまい、それをパソコンに保存することでバックアップが取れ、かつ見読性のあるデータとして扱えます。

 iPhoneのデータの扱い方も独特なのでファイルを見つけるのに難渋しましたが、解決できました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

解決

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