★今日の課題★
ウェブプレゼンテーションをスマートに!
ショートカットキーを使って、よりスマートに。
ウェブプレゼンテーションが頻繁に行われるようになって1年が過ぎ、改めてフィジカルに開催されていた頃と比較してみました。
セミナーの場合、演者、聴講者、主催者の三者が居て成り立ちますが、開催する事が目的ではありません。
セミナーの聴衆が満足し、次の活動に役立って社会に還元されていく必要があると思います。
少し観点が違いますが、近江商人の『三方よし』は、売り手と買い手が満足することは当然、社会貢献できてこそ商売といえるという考えです。
プレゼンテーションにおいて、聴衆が満足して当然と考えれば、まずはその質を問うべきだなと思いました。
そして、社会に役立つ内容であれば、なお良いという事も改めて考えてみました。
いくつかの項目について指差呼称のように『○○よし!』と確認していきます。
通信回線、よし!
外出自粛が広がり、リモート面談も増えたのですが、いまだに回線を強化できていない企業さんが散見され、『ビデオをオフにしてください』と依頼される事もあります。
自宅では新築時に有線LANを全室配備しておいたので問題なくできていますが、オフィスにも有線LANをしっかり配備しました。
それまではWi-Fiでも十分だと思っていましたが、一度だけ通信障害が発生し電波が切断してしまったので、すぐに有線化しました。
更にバックアップとして、スマホによるテザリングも準備しています。
今日の時点で、Wi-Fiも有線LANも快調です。
ときどき、通信状態の都合で伝送が遅延する事もあるようですので、なるべくゆっくり話すようにして、相手にハッキリ聞き取れるようにすると共に、何語か抜け落ちても意味が通じるように心がけています。
その上で、音響装置も重要だと思います。
音響機器、よし!
マイクとスピーカーが適切でなければ会話が成り立ちません。
以前よりオーディオテクニカのマイク付イヤホンを使っていたのですが、これが比較的良い商品だったようで、コロナ流行後に比較してみましたが買い替える必要性は無い事がわかりました。
ただし、フィジカルな面談をしていた時を思い起こせば、イヤホンをしたまま顔を合わす事は無かったので、会議用のマイク付スピーカーを買いました。
この商品は1台あれば1拠点に6~8人くらい居ても上手くリモート会議できましたが、周囲がうるさいと2台連結した方が良かったので、一応2台保有しています。
これらとは別に、収録の場合はピンマイクを使っています。一方的に話すだけですのでスピーカーは使いません。
audio-technica カナル型イヤホン マイク付 ATH-CK350iS
オーディオテクニカのマイク付イヤホンです。有線タイプです。同社のこのタイプの商品は毎年のように買っています。携行用、職場用、自宅用、車両用、あちこちに置いてあり、スマホで電話するときは必ず使っています。音が良いので音声はもちろんクリアですが、音楽を聴くにも良いです。ウェブ会議にもよく使っています。 |
eMeet Luna
AIマイクを内蔵したスピーカーです。これまで10名に満たない会議で不便を感じたことはありません。2台あれば、連結ケーブルでつないで10名以上の会議でも不便を感じず使えます。 |
iBUFFALO マイクロフォン ミニクリップ BSHSM03BK
300円くらいのマイクですが、優秀だと思います。数千円のマイクを試しましたが、じっとして喋れる人は良いですが、多少動くと音量が変わってしまうので、勝手に付いてきてくれるピンマイクは重宝しています。 |
カメラ、よし!
カメラはパソコン内蔵品や古いウェブカメラだと非常にぼやけた感じに映っていました。
『私を見て!』っていう訳ではないのですが、画像がぼやけていると安っぽく見えてしまいます。
画面が25分割された内の1人というときは良いですが、プレゼンターとして大画面に表示される場合は、モザイクがかかったような、電波の弱いところに居るような、そんな画像は避けたいところです。
2020年に最初に調達したのがキヤノンの一眼レフカメラ『EOS90D』です。
Canon Webcam Utilityというソフトを導入する事で、一眼レフカメラをUSB接続のウェブカメラのように使えるという点でキヤノンを選びました。
[Link] キヤノン: ソフトウエア EOS Webcam Utility
次にチャレンジしたのが多チャネル型キャプチャデバイスを使ったATEM Mini Pro ISOを使ったキャプチャです。
ATEM Miniはキャプチャデバイスなので目的通りに使えるのは当然でしたが、カメラ側に難点がありました。
カメラを置いて、電源を入れて、レンズに映ったそのままをHDMIケーブルから出力して欲しいのですが、これができるカメラが限られていました。
その後の色々な調査で、対応している機種がたくさん見つかりましたので、私の所ではSONYのHandycamを多用しています。10年落ちの古い機種でも対応していました。
出張先にATEM Miniを持っていくのは大変なので、小さなキャプチャデバイスを探して、1チャネルタイプを見つけました。
安価でコンパクト、画像も音声も問題なしですが、熱くなります。発熱注意ですが、燃える程ではありません。
この1年程で試したカメラは一眼レフカメラ、家庭用ムービーカメラ、コンパクトデジタルカメラ、USBウェブカメラ、パソコン内蔵カメラなどです。
カメラには三脚も必要でしたし、俯瞰カメラには金物で自作した台を使いました。
キャプチャデバイスを使う事でカメラの選択肢が広がるので、これは非常に良かったです。他チャネル型のATEM Miniを使うと画角を変えたプレゼンもできるので、自身を俯瞰して撮ったり、商品説明用の拡大画像をリアルタイムで見せたりできました。
映え、よし!
相手からどう見えるか、見えなくて良い物が見えていないかも重要だと思いました。
早い時期に『撮影用背景布』という物を調達しました。無地の単色の布です。
私のデスクの後ろには事務用スチール書庫があり、最初の頃はマグネットで貼り付けたチラシなども映っていました。
どうしても視線がそちらへ行ってしまうので、話に集中してもらうために背景布を設置しました。
青色を多用していますが、緑色も用意しています。クロマキーを使うときは緑が良いです。いずれも2,000円でお釣りが来ました。
明るさも非常に重要でした。
事務所などで多いのが、天井の蛍光灯が映り込んでしまうケースや、窓の前に座って外光が背中から入ってしまい逆光になってしまうケースです。
私は真上と正面に照明を置きました。
ビデオライトという物も買いました。これは光が強すぎて画面が見づらいので滅多に使用していません。
パソコン、よし!
パソコンのスペックが与える影響も少なくありませんでした。
2017年に調達した富士通のノートパソコンはカスタマイズ品で、すべてを最高位で選択していました。それなりに高い性能だったと思いますが、グラフィックに関しては弱かったです。
Macも保有していますが、Illustratorなどの編集ソフトを使うとダウンしてしまう現象が多発したので、これも使えないと判断し新調しました。
2020年の調達品は『ゲーミングノート』です。
CPUとは別にGPUを搭載しています。Gはグラフィックです。画像処理能力が高まりました。
Wordファイルなどを操作しているときは、カーソルのある位置では文字が入力されて変化が起こりますが、画面の9割以上が静止状態、差分ゼロです。
ウェブ会議などでは、画面中で動きがあるため、グラフィック処理が重くなります。
更に、自らがプレゼンテーションなどを開始すると、その重さは処理能力を超えそうになるときがあります。
これが超過に至ると、フリーズしてしまいます。画面が止まる程度で放っておけば直る場合はまだ良いですが、ウェブ会議システムとの接続が切れてしまうと、相当にやっかいです。
ゲーミングノートの難点は電力です。
今まで使用してきたビジネスノートと違い、3時間くらいで電池切れになりますし、ACアダプタの電流値も大きいため使えない車内コンセントがときどきあります。
スライド、よし!
以前から『いつ16:9にしようか』とは考えていましたが、プレゼン会場のプロジェクタが16:9に対応していなければ悲劇的な事になると思って保留にしていました。
2020年、ウェブセミナーの依頼が来てから、スライドは16:9に変更しました。視聴者のほとんどが16:9の画面、4:3では左右の余白がもったいないと思ったからです。
16:9にして良かったと思います。視聴者からも隅々まで画面を使っていて良いとの連絡を貰いました。
ATEM Mini Pro ISOを使っているときは、ワイプで自身の画像も出せるので、スライドの右下にはそうしたスペースを設けるようにしています。
ショートカット切替、よし!
司会や座長から演者の紹介があり、顔を見せてご挨拶をしてからプレゼンテーションに入るというのが一般的だと思います。
このプレゼンに入るときのまごつきがよく見られます。
講演でも打合せでも、使う資料は予め立ち上げておくことが重要だと思います。
パワーポイントの場合は、編集画面とプレゼン画面が異なりますので、この切り替えには時間がかかったり、場合によってはグラフィックのリソースが消費されてフリーズしそうになることもあります。
そこで有用なのがショートカットキーです。
まず、パワーポイントの『最初からスライドショー』は【F5】キーを押す事で代替できます。マウス操作不要です。
編集画面で表示している途中のページからスライドショーを開始したい場合は【Shift】を押しながら【F5】を押します。
これは『では画面を共有させて頂きます』と言って画面共有してからパワーポイントの操作をする場合には有用ですが、そもそもスライドショー画面にして待機させておけば、画面共有時に最初からスライドショーを表示することができます。
その方法は以下の通りです。
- Zoomなどのウェブ会議システムを起動(任意)
- 講演で使うパワーポイントのファイルを開く
- キーボードの【F5】を押しスライドショーを開始(全画面表示になる)
- キーボードの【Alt】を押しながら【Tab】を押すと起動中のアプリ(ソフト)が一覧表示されるのでZoomなどこれから使う物を選ぶ。Altを押している間だけこの画面は維持され、Tabを押す毎にフォーカスが移動するので、対象のアプリのところにフォーカスが来たらキーボードを離す。
- Zoomなどで画面を共有する際に、スライドショーとして開いておいたパワーポイントを選択
- 画面共有ができた瞬間からスライドショー画面が表示される
Zoomで画面共有する方法は、Zoomの画面の下段中央にある『共有』や『画面の共有』を使う。
前提条件として、会議のホスト(管理者)が画面共有を許可している必要があるので、共有ボタンが使えない場合は、ホストに許可を要請します。
共有ボタンを押すと下図のようなウインドウが開きます。ここに表示されるものは、現在開いているアプリ等になりますので、共有したいファイルは予め開いておく必要があります。
PDFなどたくさん開いていると、目的の物を上手く開けない事があります。また、メモリを使いすぎて不安定になる事もあるのでなるべくファイルは少なくしておきます。
スライドショー状態にしてからAlt+TabでZoom会議に参加していた場合、この共有ウインドウにはスライドショー状態のパワポと、編集状態のパワポがあります。
ここで一発でスライドショー状態のパワポを共有できれば、スマート化の成功です。
動画を共有する場合、注意が必要でした。
『音声を共有する』にチェックを入れずに共有してしまい、自分のパソコンでは音声が流れているが、聴衆には聞こえていないという事がありました。
リハーサルで気づいたので本番では問題なかったのですが、このチェックマークはリハーサルの段階からOnにしておくと良いと思います。
ウェブでの会議やプレゼンテーションの機会が増え、周囲のリテラシーが高まる中で、こちらも追い付いて行かなければならないなと思う日々です。
2020年はハードウェアの充実を進めましたが、2021年はソフト面での改良改善を繰り返していこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。